【視点】新型肺炎 沖縄も感染リスク高まる

 外務省は武漢市の感染症危険情報について、不要不急の渡航の中止を促す「レベル2」に引き上げた。
 沖縄には中国、台湾、香港などから直行便が就航しており、クルーズ船でも1回の寄港で千人を超える旅行者が訪れる。中国や台湾の人たちにとって、沖縄は日本の玄関口であり、旅行先として人気が高い。
 空港、港湾では入国者に発熱の有無を尋ねたり、サーモグラフィによる体温検査を行うなどの水際対策が取られているが、限界がある。
 石垣島を訪れる外国人観光客は台湾人が多く、中国本土からは比較的少ない。しかし中国本土の観光客が多い本島に比べ、リスクが低いとは一概に言えない。沖縄は観光地であるだけに、いったん侵入が確認されると風評被害の発生も予想される。経済の柱である観光業が打撃を受けると、その余波は各方面に影響が及び、県民生活が窮地に陥りかねない。県民にとっては神経を尖らせる日々が続きそうだ。
 県や市町村は、危機管理能力が試される時でもある。特に県は豚コレラの感染拡大対策を巡り、ワクチン接種の決断を1週間以上も遅らせており、対応が後手後手に回っている印象は否めない。
 こんな状況の中で新型肺炎が侵入したらどうするのか。今度こそ政治主導で、明確な方針をあらかじめ定めておく必要がある。

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