移住者らの輪「来島自粛を」 動画で全国に呼び掛け

八重山の現状など一人ひとりが発言し、最後に「よろしくお願いします」と協力を呼び掛ける出演者ら=(YouTubeより)

 八重山地域への来島自粛を県外の人に伝えようと、石垣市新栄町在住の関静香さん(30)らが4月29日、総勢45人が出演して1つのメッセージを発信する「石垣島からのお願いです」と題した映像を動画共有サービスYouTubeで公開した。県外への拡散を狙い、出演者のほとんどに移住者を起用。動画を友人・知人のSNSなどで拡散することで、ゴールデンウィーク(GW)期間への入域客増加への懸念や医療崩壊の危機など八重山の現状を周知し、来島自粛を訴えようとしている。
 関さんは4月16日の市緊急事態宣言を受け、「自分に何かできることはないか」と思案。市長のツイッターを見た際、「移住者が発信すれば内地にもっと拡散できるはず」と動画の作成を決意し、友人らにも協力を依頼した。

 石垣島の現状と来島自粛への願いを綴った文章を関さんが考え、SNSで募った協力者45人が一言ずつ発言してもらい、一つのメッセージに仕上げた。
 動画では▽相談外来など、市の取り組み▽市民の外出自粛強化、各店舗の営業自粛▽医療崩壊の可能性―などの現状を報告。「今、石垣島に来ても絶対に楽しくありません。石垣島を、自分を、大切な人を、日本を守りましょう」「島の窮地をご理解ください」などと、伝えている。
 ダイビングのインストラクターである関さんは、八重山住民の自粛努力にも関わらず、「自粛中なので家族にも、会社にも内緒できました」という観光客の姿を目にし、悔しい思いをしたという。
 取材に対し、「ビックリするぐらい、島の人たちが自粛している現状を伝えたい」と強調。「ナイチャーは島にお邪魔させてもらっているという身分。それでも軽率な行動によって島が守れないのは悔しい」と語気を強めた。
 動画の協力者に感謝し、来島者に「少しでも多くの人が八重山に足を伸ばすのをやめて、終息したら遊びに来てほしい」と呼び掛けた。

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