給食費横領214万円 任用職員、1年11カ月で 石垣市教委

謝罪する石垣教育長(左から2人目)、学校給食センターの成底広敏所長(左端)ら=9日午後、石垣市教育委員会2階ホール

 石垣市教育委員会(石垣安志教育長)は9日、市内で会見を開き、学校事務職員として市内小学校に勤務していた会計年度任用職員が2020年5月29日までの約1年11カ月間で、給食費から累計214万1783円を横領していたと明らかにした。処分は市懲戒分限審査委員会からの答申を受けて決定する。告訴等については現在、八重山署と相談している。類似の事件は市では初という。

 市教委によると、職員は2018年7月頃から20年5月29日までの約1年11か月間、勤務校で現金徴収した給食費をカードローンの返済や生活費、遊興費に充てるため、複数回横領していた。
 毎月の給食費は翌月の15日までに保護者から現金で徴収され、同校では毎月150万~200万円に上る。
 職員は毎月の欠損分を支払月以降に納入された給食費で補填し、振込期日後に市立学校給食センターに振り込んでいたが、新型コロナウィルスに伴う4月からの給食費無償化により、今年2~3月分の補填ができず、5月29日、学校長へみずから事情を説明して発覚した。
 関係帳簿を確認したところ横領額は累計214万1783円。職員は3日、全額を学校に入金、5日にセンターに振り込まれている。
 19年2月から納付遅延が生じ、4カ月分がまとめて振り込まれる時期もあったが、同センターは職員への督促はしたものの、「何らかの事情」として深く追及はしていない。
 市教委は市内各校での給食費管理体制の現状把握を進めている。
 職員は現在、自宅謹慎しており、処分は市懲戒分限審査委員会からの答申を受けて決定される。
 告訴等は八重山署と相談を進め、「何らかの対応」をするという。
 再発防止策として①学校長や複数職員による管理②遅延に際してセンターから学校長へ直接の督促③納入状況についての連絡体制構築④徴収業務の研修強化―を挙げ、管理の透明化を図るとしている。
 石垣教育長は会見で「保護者、地域、学校関係者の信頼を裏切り、心より深くお詫び申し上げます。再発防止に万全を期し、信頼を一日も早く信頼回復できるよう全力で取り組んで参ります」と謝罪した。

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