名蔵ダムでプレコ繁殖 近隣河川に広がる可能性も 八重山ネイチャーエージェンシー

名蔵ダムで捕獲されたマダラロリカリアの成体6個体(八重山ネイチャーエージェンシー提供写真)

 八重山の自然を「本来あるべき姿で後世に残そう」と、外来種の調査活動を行っている任意団体「八重山ネイチャーエージェンシー」(渡辺直由会長)がこのほど、名蔵ダムでマダラロリカリア(別名・プレコ)の成体6個体と幼体3個体を捕獲した。同団体は昨年、同所で侵略的外来種に選定されている「アメリカザリガニ」の調査時にマダラロリカリアの死骸を確認していたが、今回の調査・捕獲により個体が繁殖していることが分かった。

 マダラロリカリアは、南米原産の生態系被害防止外来種。一般的には「プレコ」と呼ばれ、水槽のコケなどを食べるお掃除役として観賞魚用に販売されている。産卵期には1㍍以上の横穴を掘り、産んだ卵をオスが穴の中で守る性質があることから稚魚の生存率が高く、さらに水質悪化にも強い。このまま放置していると個体数が増加し、ダム下流の名蔵川下流部や白水をはじめとする近隣の河川に広がる可能性が高いという。
 今回の調査は同団体のほか、アンパルの自然を守る会、石垣島エコツーリズム協会、八重山高等学校の生物部ら計16人が参加。捕獲した成体の中には全長30㌢を越える個体もいる。同団体は「島の生態系を守るためにも最後まで責任を持って飼ってほしい。下流に拡散させないためにも引き続き駆除活動を行う予定である。これ以上、外来種が増えないようお願いしたい」と話した。

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