【視点】辺野古、恣意的な行政は問題

 玉城デニー知事は9日、日本外国特派員協会で記者会見し、米軍普天間飛行場の辺野古移設について「計画変更が生じるたびに知事の許可を求めないといけない。そのつど工事がストップし、何年かかるか分からない」などと述べた。設計変更の許可などの知事権限を駆使して移設を阻止する考えを示したものだが、恣意的な行政の運用は問題だ。発言は慎重であってほしい。
 行政の許認可権限は法律や条例などの手続きに基づいて行使される。「法の支配」の原理である。そこには基地反対などの政治的主張が介入する余地はない。
 基地反対派のシンボルとなっている翁長雄志前知事でさえ、沖縄防衛局が辺野古移設工事の資材搬出のため申請した国頭村奥港の使用を許可せざるを得なかった。埋め立て海域で見つかった希少サンゴを移植するための採捕申請も許可した。いずれも基地反対派からは厳しい批判を浴びたが、辺野古移設に反対という理由だけで申請を不許可にすれば、法治国家の原則が揺らぐ。
 知事権限の駆使による移設阻止は、戦う相手が政府だから、県のせめてもの「抵抗」のように見える。しかし相手が政府でなく、一県民だったらどうか。知事が県民の申請に対し、個人的な好き嫌いで許可を出したり、出さなかったりすれば「権力の乱用」と糾弾されるだろう。そんなことが許容されるのかという問題だ。元国会議員ではあるが、行政経験のない玉城知事の危うさを露呈してしまったのではないか。
 辺野古沿岸埋め立ての土砂搬出に向け、沖縄防衛局が申請している本部港の使用も、台風で港が破損していることを理由に町の許可が下りない。

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