【視点】訪米も具体的な展望見えず

 玉城デニー知事が、米軍普天間飛行場の辺野古移設反対を訴えるため訪米している。12日(日本時間13日)にはニューヨークの国連本部で軍縮担当の中満泉国連事務次長と会い「沖縄をアジアの平和のための緩衝地帯にしたい」と述べた。これは翁長雄志前知事がたびたび使っていた言葉だ。この発言に象徴されるように、玉城知事は米国でも前知事と同じ主張に終始するのだろうか。そうであれば、今回の訪米が何らかの新局面につながる可能性は低い。
 玉城知事は米国で、ニューヨーク大での講演、メディアの取材対応、ワシントンで有識者との面談、沖縄県人会との交流をこなした。14日(日本時間15日は、国務省、国防総省担当者、連邦議会調査局との面談などが予定されている。16日には帰国する予定だ。
 ニューヨーク大での講演では、沖縄に米軍基地が集中する現状を説明し「日米両政府が強行する新基地は要らない」などと訴えた。言葉の端々に、翁長前知事の声がこだましているような印象を受ける。
 国連本部で玉城知事が発した「平和の緩衝地帯」という言葉が何を意味するのか不明であることは、前知事時代から既に指摘されていた。
 非武装地帯を意味するのであれば非現実的だし、単に沖縄から平和を発信するというのであれば、沖縄戦の体験を継承するなど、自治体としてこれまで取り組んできたことの域を出ない。行政の長の発言としては、あまりに抽象的で具体性を欠く。

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