「公文書変造」と批判 那覇軍港の市街化区域指定で

県議会一般質問で那覇軍港の市街化区域指定について激しく追及した山川氏=7日、県議会

 県議会11月定例会の一般質問で6、7日、那覇港湾施設(那覇軍港)地区が1974年8月から現在に至るまで44年間返還されていないにも関わらず、開発可能な「市街化区域」に指定されていることについて、野党側が批判を強めた。山川典二氏(自民)は1972年の県の内部稟議と公聴会資料に違いがあるとし「公文書偽造もしくは変造にあたらないか」と厳しく追及した。
 復帰当時、那覇市は都市計画で石油の貯蔵基地であった那覇軍港を市街化区域に線引き。これを山川氏は「那覇市と沖縄県に問題がある」と指摘した。土木建築部の上原国定部長によると、地主らが出席した公聴会資料には「軍用地として利用している所であっても、市街地として必要な部分についてはできるだけ市街化区域に含めるものとする」と基本方針が記載されているとして「設定基準に適合していると理解している」と答弁した。

 しかし公聴会の1カ月前の公聴会開催に関する県の内部稟議には「いたずらに市街化区域を広く定めないこととする」と記載されている。山川氏は「屋良朝苗知事の正式な決裁が下りているのに公聴会資料と違いがあるのはなぜか。公文書の偽造とは言わないまでも変造にあたらないか」と問いただした。
 上原部長は「公聴会等で住民等の意見を聞いた中で表現を変更した経緯がおそらくあった。ただ最終的に国の認可も得て適切に指定に至ったと理解する」と説明した。山川氏によると公聴会に那覇軍港の地主は一人も出席していないという。

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