【視点】普天間「政争の具」に終止符

 米軍普天間飛行場の辺野古移設に向け、政府は14日から辺野古沿岸部で土砂投入を始めた。1996年に日米両政府が同飛行場返還で合意してから22年が経過。「世界で最も危険」と称される同飛行場の撤去に向け、政府の揺るがない決意を示したものと受け止められる。
 辺野古移設は、国民の生命や財産の安全に責任を持つ政府が、県民の基地負担軽減のために進めている政策だ。基地反対派が主張するように、新たな基地建設でもなければ、ましてや戦争準備でもない。辺野古移設に反対することが、沖縄の平和や、県民の安全安心に貢献するわけでもない。移設反対運動が平和運動であるかのようなイメージは、大きな錯誤である。むしろ辺野古移設は、宜野湾市民の危険除去を早期に、確実に進めなくてはならない政府の責務だ。
 翁長雄志前県政にせよ、玉城デニー県政にせよ、宜野湾市民の危険除去という原点を見失い、普天間飛行場問題を保革の政争の具にしてしまった。この問題が22年間も迷走した原因はそこにある。もう終止符を打つべき時だ。
 しかし玉城知事は14日の記者会見で「国が県の要求を一顧だにせず、強行したことに激しい怒りを禁じえない」と語り、徹底抗戦の意思を示した。今後は知事権限を駆使して移設を阻止する構えだ。
 菅義偉官房長官は記者会見で「日米同盟の抑止力の維持と普天間飛行場の危険除去を併せ考えたときに、辺野古移設が唯一の解決策だ」と改めて指摘した。
 県民の間では、普天間飛行場の無条件撤去や県外・国外移設を求める声が根強いのも事実だ。しかし現実問題として、普天間飛行場の返還を早期に実現するのであれば、辺野古移設しか方策がないことを日米両政府が確認している。

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