【金波銀波】「辺野古米軍基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投票」は…

 「辺野古米軍基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投票」は、5市で実施されない可能性が濃厚だ。だがよく言われる「市民の投票権を奪うな」という批判は、問題の本質を見誤っている◆「県民投票を実施してほしい」という民間団体が集めた署名の民意と「県民投票を実施しない」という5市議会の議決という民意が、真正面からぶつかり合った。どちらか一方だけが真の民意というわけではない◆かたや住民が直接決めるという「直接民主主義」、かたや議会や市長が決めるという「間接民主主義」。優先されるべきはどちらか、というのが、今回の問題の本質だ◆しかし答えは明らかで、日本の法制度は有権者の署名ではなく、議会の議決や市長の判断に法的拘束力を与えている。間接民主主義が優先されるのである◆ところで県民投票を拒否した桑江朝千夫沖縄市長は、県民投票の実施を求める公開質問状に、県議が名前を連ねていることを疑問視した。「民間の方が言うのなら分かるが、議会を尊重しなくてもいいという認識の議員がいる。彼らが作った意見書や決議書が大変軽いものにならないか」。こちらも重い問題提起。日本の民主主義を危機にさらしているのは、5市に県民投票を強いようとする人たちのほうではないか。

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