【視点】自衛隊住民投票、尽きぬ疑問

 同会は陸自配備の是非について、賛成でも反対でもないニュートラルな立場であることを強調し、配備賛成の市民も含めた署名を獲得した。しかし市議からは、同会が先月まで活動拠点として配備反対派の事務所を使用していたことを指摘された。
 また市議会で意見陳述した同会のメンバーも「石垣市や防衛省は、広大な自然を破壊し、島を分断してまで自衛隊基地を強硬に造ろうとしている」などと主張。尖閣諸島周辺で中国の活動が活発化していることへの意見を問われ「武器を持たずに対話することが平和への道」とも発言した。明らかに配備反対の立場である。
 市議からは「(陸自配備に賛成する市民から)『署名したが、自分の思いは違った』と言う人もたくさんいる」と、署名集めのあり方を問う声も出た。
 若者が純粋な思いで署名を集めたことに共感する市民は多い。しかし一方で、背後に「大人の事情」も見え隠れすることに、与党市議は違和感を抱いているのではないか。市議会ではもともと配備容認派が多数を占めているだけに、住民投票が配備反対の手段の一環と見られれば、条例制定は困難になる。
 陸自配備を問う住民投票の最大の問題点は、国の安全保障や外交を一地域の多数決で左右できないことだ。しかし市議会で同会メンバーは「国防、外交は国が任を負うが、住民生活に深くかかわる場合は、国の干渉を排して地方自治体が任を負う」と主張した。
 自治体が国と住民との調整役になることはあろうが、自ら安全保障や外交に責任を持つことは制度的に不可能だろう。

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