環境ごみの実態に迫る 山口晴幸氏が受章 南山舎やいま文化大賞

山口氏の論文を講評する波照間永吉審査委員長(左)と、上江洲儀正代表取締役=26日午後、石垣市大濱信泉記念館(写真左)

 防衛大学校名誉教授・山口晴幸氏(70)=神奈川県横浜市=の論文「〈八重山美ら海の叫び〉海洋越境廃棄物の脅威~忍び寄るマイクロプラスチック汚染~」が26日、南山舎㈱(上江洲儀正代表取締役)主催の第7回南山舎やいま文化大賞(一般部門)に選ばれた。
 同論文は20年間にわたって沖縄島嶼で深刻化している漂着廃棄物の実態を定量的に明らかにし、軽減・抑止対策を検討して、実践的な方策や具体的活動などについてまとめたもの。約7万2000字の論文には、調査データや写真などの資料集(A4用紙63枚)が付けられている。
 山口氏は受賞コメントで、「八重山諸島などの海岸では、近隣アジア諸国からの外来廃プラスチック等の越境廃棄物が想像を絶する量で漂着を繰り返しており、希少な動植物生態系を育む自然万物にとって大きなダメージ、脅威になっている」と警鐘をならした。
 マイクロプラスチックは、海洋を漂流するプラスチックごみが紫外線や波浪で破砕され、微小な断片になったものなどのこと。表面に有害物質が付着しやすく、魚などが体内に取り込むと生態系に影響を及ぼす恐れがあり、世界各地で問題視されている。
 論文に掲載されている1998年から13年までの沖縄島嶼での海洋越境廃棄物の国籍別データによると、中国61・0%、台湾16・8%、韓国16・3%で、中国からの廃棄物が最も高い。
 県立芸大名誉教授の波照間永吉審査委員長は、「八重山全体の環境、人間の存在に関わる現代的な問題を分かりやすく書いた論文」と評価。「海洋越境廃棄物の流出源である中国や台湾、韓国に対し、国が全力で働きかけ、根本的に対処しなくてはならない」と強調した。
 南山舎は創立25周年を記念して12年に「南山舎やいま文化大賞」を創設。八重山をテーマにした評論、エッセイ、論文等の未発表著作物を募集しており、大賞受賞者には賞金10万円と賞状が贈呈され、受賞作は『月刊やいま』に掲載される。授賞式は4月予定。論文は『月刊やいま』2019年7月号から掲載予定。

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