基地、振興策で相違 衆院3区補選 予定候補者インタビュー

左から、インタビューに答える屋良氏、島尻氏

 衆院沖縄3区補選は21日投開票される。八重山日報社は、立候補を予定している元沖縄担当相の島尻安伊子氏(54)=自民公認、公明推薦=と、フリージャーナリストの屋良朝博氏(56)に政策などをインタビューした。質問項目は①立候補の動機②米軍普天間飛行場の辺野古移設問題をどう考えるか③沖縄振興策④子どもの貧困問題をはじめとした福祉政策⑤玉城デニー県政の評価⑥安倍晋三政権の評価⑦政策をどう実行するか―の7点。

南北格差解消に全力 辺野古「危険性除去を」 島尻安伊子氏

 ①3年前に参院選で落選し、改めて自分の足で本島、離島を回り、地域の声を聞いてきた。沖縄振興を考える上でも、伸びしろがあるのは中北部の3区だと改めて感じた。南北の格差を解消し、沖縄全体の振興につなげたい。
 ②SACО合意から22年経つが、普天間飛行場の返還が全く進んでいない。危険性除去を考えると、工事が今進んでいる辺野古に移転することは必要だ。
 きれいな海を埋め立てることに大賛成と言う人はいないが、普天間飛行場周辺の小学校では米軍ヘリの窓枠が落下する事故などが起きている。周辺住民の危険性を除去するのは政治の責任だ。そこを原点として考えるべきだ。米軍基地を整理縮小した上での移設であることを強調したい。
 将来、アジアの安全保障環境が安定すれば、民間が辺野古の滑走路を使えるようにする可能性も追及したい。
 ③現状は「那覇の一人勝ち」が否めない。均衡ある沖縄の発展を念頭に置き、さまざまな政策を打っていく。
 沖縄市の一万人規模のアリーナ活用、東部海浜の開発を進め、中城湾港は国際交流拠点をさらに進化させ、那覇港に負けない港にしたい。世界自然遺産の登録を実現させる。中城湾港や本部から入り、中北部を回る観光客の新たな導線を描ける。
 鉄軌道を含めた交通インフラの充実を住民目線で進めたい。
 ④現行の沖縄振興特別措置法は社会資本の整備を進める法律になっている。新たな沖振法で医療、福祉、教育の充実という文言を書き込まなくてはならない。医療では北部に地元負担なしで基幹病院を創設し、医療体制を強化することが大事だ。
 格差が生まれない社会をつくらないといけない。
 子どもの貧困対策は、国政の場から細かい所まで光を当て、粘り強く負の連鎖を断ち切っていく。
 ⑤国と県の溝が深まるばかりで、知事が安倍晋三首相に会って対話を要求しているが、本気度が感じられない。沖振法の改定に向け、本当に明るい沖縄がつくれるのか心配だ。政策をどう進め、どのような沖縄をつくりたいのか、全く見えない。

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