泡盛にテロワール推奨 石垣の研究所で品種生産

 国は泡盛の海外輸出を促進させるため、沖縄県産の長粒種米を原料にして生産し、付加価値を付ける「泡盛テロワール」に力を入れている。現在、石垣にある研究センターでは、フィリピンの研究所と共同で育成した品種を生産しており、酒造組合や生産者からの要望があれば提供することも検討している。
 テロワールは商品を生産する際、その地域から取れる食材などを原材料に使い、付加価値をつけるもの。土壌の状態や地形、気候、人的要因なども考慮される。ワイン作りなどでは、ブランディングに重要な要素となる。

 14日の会合では、農林水産省の担当者から、手取り金額が少なくなる長粒種米生産でも、普通の主食米の手取りと同じか、それ以上になるように県が予算を出す「産地交付金」について説明があった。小泉武夫東京農業大名誉教授は「酒造組合も期待が大きい。進展できるよう、進めて頂ければ」と期待を込めた。
 泡盛にもテロワールの導入を推奨した宮腰光寛沖縄担当大臣は「現場の農家の関心度は高い。米の生産調整のための支援措置がある。活用すれば、主食用米を作るよりも農家の収入は上がる」と説明。伊是名や伊平屋などの本島周辺離島でも説明会があり、機運が高まっていると紹介した。
 酒造組合でもテロワールを実施した場合のイメージ戦略について検討すべきとし「プレミア感をどうやって出すか。県産米を使っていくにあたり、どうするか。付加価値を高める方法を今から検討していただければ」と要望した。

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