八重山でもジュゴン生息か 環境省が目撃情報公表

2005年3月に沖縄本島近海で撮影されたジュゴン(環境省提供=写真左))

 石垣島や西表島などの八重山諸島や多良間島で、ジュゴンの個体や食(は)み跡などの目撃情報が2000年以降に計11件あったことが、環境省が16日に公表した南西諸島でのジュゴンの生息状況等に関する情報収集結果で分かった。ただ、写真などの証拠はなく、生息確認には至っていない。
 ジュゴンの生息状況に関する先島諸島での聞き取り調査は2004年以来、14年ぶり。環境省は近年、ジュゴンの生息状況の調査が実施されていない八重山や宮古島などで情報収集すべく、18年度に海運業者や漁業者、研究機関などへのヒアリング調査を行った。
 環境省によると、18年8月22日に波照間島で大きさに差のある2頭が、第十一管区海上保安本部石垣航空基地所属の飛行中のヘリコプターから目撃されている。13年~14年の春先から夏ごろに西表島北の浜のリーフ内で1頭がシーカヤックに乗った島民により目撃され、13年6月6日には多良間島周辺で1頭が航空機の乗客により目撃されたという。
 調査結果によると00~09年までの目撃情報は個体2件、死体2件、食み跡2件、10年以降は個体3件、糞2件だった。
 環境省の担当者は「仮に生息しているのであれば、最近目撃のない中でうれしいこと。今後も目撃情報の収集にあたる」と述べた。
 環境省はジュゴンを「ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの」とする絶滅危惧種IA類として、絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト「レッドリスト」に挙げている。
 レッドリスト等に基づいて生息状況等をとりまとめて編纂した「レッドデータブック2014」では、ジュゴンについて「九州沿岸における迷入例を除けば、1970年以降に本種と確認された記録は、沖縄島の中・北部の沿岸水域に限られている」と記されている。

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