【視点】「令和」にふさわしい憲法像は

 世界的な南国リゾート地を目指す沖縄にとって、海や山、伝統的でのどかな風景は、かけがえのない財産だ。観光客1千万人時代の到来が目前だが、沖縄らしい自然景観と調和した開発のあり方を、日本人全体として考えてほしい。
 現在は人権として確立されているプライバシーの権利、知る権利、報道の自由などが憲法には明記されていない。この点も検討すべきだろう。
 安倍晋三政権は改憲に積極姿勢である。しかし野党はもとより「ポスト安倍」とされる面々にも、改憲に熱意を示す政治家は見当たらないのは残念だ。安倍政権のうちに改憲に着手できなければ、次の政権でうやむやにされてしまうのではないか。危機感を抱かざるを得ない。
 戦後、日本国民が見てきたのは中国の大軍拡、北朝鮮の核武装と日本人拉致、ロシアの北方領土占拠だった。さらに近年では韓国の確信犯的な反日政策も加わった。
 わが国は平和国家を標ぼうするにもかかわらず、実態は四面楚歌である。
 憲法前文は「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」と説く。ところが現実は憲法が語る理想と乖離(かいり)する一方だ。
 理想を掲げることも大事だが、正しい状況判断に裏打ちされた冷徹なリアリズムも、憲法には必要だ。

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