【国境を撮る③】中国共産党の命運握る 尖閣は重要な軍事拠点

魚釣島の船着き場と、民間団体が建てた簡易灯台(左)。周辺には古賀村にあった建物の痕跡などが残っている=2004年8月(山本さん提供)

 中国は現在、海軍力を増強し、第一列島線、第二列島線まで支配しようとしている。対米戦略を考えると、グァムの近辺まで原子力潜水艦を派遣したい。東シナ海は底が浅くて上空からのレーダーですぐに原潜が見つかってしまうから、南シナ海しか通路がない。そして空母を活発に動かすには、日本海なんかでは意味がない。当然、太平洋にまで出なくてはならず、そのための通路が東シナ海となる。だからこそ国際法を無視してまで、両海域で傍若無人に振る舞ってきているんだ。
 台湾海峡も考えとしてはあるが、中国は以前、台湾海峡を押さえることに失敗していて、そこから大いに学んでいる。
 1996年3月に台湾で初の総統・副総統直接選挙が行われる直前、中国は李登輝独立派の総統選を阻止するため、台湾本島を飛び越えるミサイル発射演習という軍事大規模演習を行い、台湾海峡危機となった。
 台湾は基隆港沖にミサイルを撃ち込まれ、緊急演習と称して海岸線に鉄条網を敷設、海岸砲の砲口を中国本土に向けるなど、まさに一触即発の状態だった。そんな状態の馬祖島に上陸し、大砲などをバンバン撮った。撮影を止められなかったのは、それだけ切迫した状態だったからだろう。
 米軍がペルシャ湾からニミッツ、横須賀からインデペンデンスという2隻の空母を台湾海峡に送り込んだことで中国を牽制し、危機は避けられたんだ。僕はアモイの対岸にある金門島にも乗り込んだ。
 この事件は中国側を海軍力増強に向かわせ、中国に〝台湾海峡が無理なら、南シナ海と東シナ海しかない″と痛烈に感じさせた重要な意味を持っている。

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