与野党の亀裂深まる 参考人の意見に波紋 陸自特別委

特別委員会の終了後、記者会見で住民等条例案の否決を批判する野党=14日午後、市議会控室

 石垣島平得大俣地区への陸上自衛隊配備の是非を問う住民投票条例案を審議していた市議会の特別委員会が14日、同条例案を否決した。与野党対立の末にようやく実現した参考人招致も、かえって両者の亀裂を深める結果に。6月議会で同条例案が否決されれば、住民投票の可能性はほぼ消える。野党側は瀬戸際まで追い詰められた。

 ▽苛立つ参考人
 特別委員会に参考人を呼び、住民投票の必要性について賛否の意見を聞くよう求めたのは与党側だった。野党側は、住民投票を不要とする意見は聞く必要がないとして抵抗。しかし与党側が早期の採決も辞さない構えを示したため、参考人招致を受け入れた経緯がある。
 14日の会合冒頭で、長山家康委員長が参考人への質疑を行わない方針を表明。野党は「質疑をしないと参考人の真意が伝わらない」(宮良操氏)、などと翻意を求めたが、与党は「特殊な環境の中で質疑することは、参考人を委縮させる」(石垣亨氏)と突っぱねた。
 参考人は一人5分の持ち時間だったが、住民投票の実施を求める野党側の参考人3人はいずれも原稿を朗読したため、持ち時間内に陳述を終えられなかった。このうち一人は陳述後、報道陣に対し、質疑がなかったことに「こんなやり方で議論を深められるのか」と苛立ちをあらわに。野党からも「消化不良だ」「薄っぺらな議論になった」と批判が相次いだ。

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