組踊の魅力、内外に発信 記念事業開幕、知事「県民の宝」

 1972年の沖縄の本土復帰から47年を迎えた15日、沖縄伝統の音楽劇「組踊」の上演300周年記念事業の開幕式典が浦添市の国立劇場おきなわで開かれた。組踊は本土復帰と同時に国の重要無形文化財に指定された。記念事業実行委員会会長の玉城デニー知事は式典で「長きにわたり受け継がれてきた県民の宝だ。400年に向けて県内外に組踊やウチナー文化の魅力を発信していく」と述べた。年度内に「琉球歴史文化の日」を制定する考えも示した。

 組踊は琉球王国の「踊奉行」だった玉城朝薫が中国皇帝の使者をもてなすために創作し、1719年に首里城で上演されたのが始まり。優雅な音楽に乗せ、鮮やかな衣装でせりふ、所作、舞踊を繰り広げる。
 式典には宮田亮平文化庁長官や和泉流狂言師で人間国宝の野村萬氏(実行委員会名誉会長)らが出席。野村氏は「本土でも発信する重要な契機したい」と述べた。朝薫作「執心鐘入」が公開された。
 開幕式典を皮切りに12月まで、離島や県外での巡回公演や、首里城での式典が予定される。記念事業が県内各地で行われる。
 文化庁の宮田亮平長官は、2020年の東京五輪に合わせ、国内外で日本の文化芸術を発信する「日本博」に向け「組踊も中核になってほしい。300周年は通過点で、100年、200年先を見据え、継続的な努力が重要だ」と期待した。

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