【金波銀波】「いかなる死も、それを犬死と呼ぶことはできない…

 「いかなる死も、それを犬死と呼ぶことはできないのである」。1970年11月25日に自衛隊の市ヶ谷駐屯地で自決した作家、三島由紀夫の言葉だ◆憲法改正を促す演説をしたあと割腹した三島の姿は、国や故郷のために命を捨てた特攻隊とどこか重なる。2013年、石垣島出身の特攻隊長、伊舍堂用久中佐の特集を本紙で連載した際、結びに、三島のこの言葉を引用せずにはおれなかった◆今年は三島没後45年、生誕90年の節目に当たり、各メディアで盛んに三島特集が組まれている。自決当時の世論は「有名作家がクーデターまがいの事件を起こした」と非難一色だったというが、現在、各メディアの特集を見ると、驚くほど三島に肯定的な論調が多い。「三島事件」が歴史の一部となり、ある程度評価が固まってきたということかも知れない◆三島を知る人は誰もが「天才だった」と口をそろえる。早熟で、30代にしてノーベル賞候補。わずか45年の生涯にもかかわらず、彼の作品は膨大な量を誇る。圧倒的な「生」を駆け抜けた三島だが、なお貪欲に「死」によっても何事かを成し遂げようとした◆彼の思想に対する賛否は別として、45年前の衝撃は今なお色あせていない。11月25日には、人間の生や死の意味を改めて考えさせられる。

関連記事

ピックアップ記事

  1.  北谷町(野国昌春町長)は19日午後、町役場で、アラハビーチの水難事故現場で香港籍の少年を救助した嘉…
  2.  第4回いしゃなぎら字会学級「親子で竹とんぼを作ろう」が18日、石垣公民館で開かれ、石垣青年会の希望…
  3.  石垣島への陸上自衛隊配備計画で、平得大俣地区の駐屯地建設予定地の半分を占める市有地の売却議案は、市…

日付から記事を検索

2019年8月« 7月
« 7月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

assembled by まめわざ










話題をチェック!

  1.  石垣島への陸上自衛隊配備計画が進む駐屯地建設予定地入口で20日朝、推進派が設置したのぼりがへし折ら…
ページ上部へ戻る