【視点】玉城県政、理想論より現実の結果を

 玉城デニー知事は17日の定例記者会見で、有識者が知事に政策を提言する「万国津梁会議」の初会合を30日に開催すると発表した。「人権・平和」分野の会議で、在沖米軍基地の整理縮小を重点的に議論する。4回程度の会合を予定しており、玉城知事は、まとまった意見を県の施策に「速やかに反映」させる方針だ。
 米軍基地の負担軽減を巡っては、日米両政府が合意した日米行動特別委員会(SACО)の最終報告が存在する。しかし、県が辺野古移設に抵抗しているため普天間飛行場の返還が難航している。その他の基地の整理縮小も、すべてが必ずしも順調とは言えない。
 玉城知事は「米軍基地の現実的な整理縮小を実現するためには、辺野古新基地建設を除き、既に日米両政府で合意された基地の整理縮小を着実に進める必要がある」と述べた。
 しかし万国津梁会議は、日米合意の履行とは別に、いわば当面の課題を後回しにしてまで開催される。そうであるなら、これまでの日米合意の取り組みに「屋上屋を架す」ものにならないか、あるいは「机上の空論」で終わってしまわないか、県民としても監視が必要だ。
 玉城知事は「海兵隊駐留の必要性の再検討」を同会議の議題の一つに挙げており、辺野古移設の是非も取り上げられると見られる。委員5人は、いずれも著書やメディアのインタビューなどで、辺野古移設に否定的な見解を示しており、提言の方向性はほぼ見当がつく。
 委員は、知事を中心に県三役が人選した。知事と同じ考えの有識者が会議の委員に選ばれるのは当然とも言える。だが議論が予定調和的に進むだけなら、アリバイづくりの会議に終わりかねない。まして日米合意と異なる結論を知事に提言するなら、実現性はほとんどなく「言いっ放し」で終わる可能性は高いと言える。
 玉城知事の掛け声とは裏腹に、足元の重要課題は、置き去りにされる状況が続いているようだ。

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