【視点】玉城県政、理想論より現実の結果を

 日米合意に盛り込まれた那覇軍港の浦添移設も、当事者の県、那覇市、浦添市の意思疎通が万全とは言えず、停滞している状況だ。県や那覇市とは違う移設案を主張する浦添市の松本哲治市長は、たび重なる面談要請を知事に拒否されているとして「知事や那覇市長と直接会えない不健全な事態が発生している」と批判する動画をインターネット上に公開した。
 離島住民にも不満が募りつつある。玉城知事は米国、中国への外遊が盛んに報じられているが、就任後、八重山を一度も訪れていない。
 対照的に、玉城知事とほぼ同時に就任した宮腰光寛沖縄担当相は昨年12月に続き、今月、2回目の八重山視察を果たした。大雨被害があった日本最西端の与那国島のほか、日本最南端の有人島である波照間島にも足を延ばす。
 地元からは「知事より大臣の来島が先なのか」と皮肉交じりの声も上がっている。翁長雄志前知事も、八重山住民から同じ批判を浴びたことが記憶に新しい。これでは離島軽視のそしりを免れない。
 政治は常に結果論で語られる。万国津梁会議で理想を語るのも大事だが、知事就任から半年以上を過ぎた玉城県政も、目に見える結果を出すべき時期だ。

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