【視点】いつまで対立を続けるのか

 米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡り、玉城デニー知事は18日開会した県議会6月定例会に、国を提訴するための議案と弁護士費用約689万円の補正予算案を上程した。翁長雄志前知事時代から続く県と国の訴訟合戦は、もはや見慣れた光景となってしまった。
 国地方係争処理委員会は、辺野古沿岸部の埋め立て承認撤回を取り消した国の採決を違法とする県の審査申し出を却下すると決めた。県はこれを不服として、県議会の議決を得た上で、7月にも提訴に踏み切る。
 県と国の対立ばかりがニュースになる一方、国が沖縄振興を国家戦略の一つに位置付ける方針は堅持されている。
 今月まとめた経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)では、国家戦略特区の活用、クルーズ船の受け入れ環境を改善する港湾整備などのハード事業、子どもの貧困対策、琉球泡盛輸出量倍増、北部・離島振興などのソフト事業を盛り込んだ。琉球大学医学部と附属病院の移設を核とする西普天間住宅地区跡地の健康医療拠点整備も明記した。
 沖縄都市モノレールの3両編成化にも、国庫補助金から全体事業費の6割以上に当たる約179億円の支出が想定されている。沖縄振興は国の政策的な下支えがないと前に進まないのは自明だ。
 玉城県政も安倍政権も、個々の振興策に関しては辺野古を巡る対立を棚上げし、協調する姿勢を示している。

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