【視点】県政と離島 深まる溝

 玉城デニー県政と宮古、八重山の溝が深まっている。県議会6月定例会でも、野党から「県は離島軽視だ」と厳しい指摘が飛び出した。保守、革新などという政治的スタンスの違いにとどまらず、県政の離島に対する向き合い方が問われているのではないか。
 石垣市議会、宮古島市議会の6月定例会は、玉城知事に挑戦状を突きつけるような二つの決議で足並みをそろえた。米軍普天間飛行場の辺野古移設を促進する意見書と、尖閣諸島を巡る知事の発言に対する抗議決議である。両市議会とも賛成多数で可決した。
 沖縄本島では、辺野古移設に反対する「オール沖縄」と称する勢力が政治を席巻する勢いだが、宮古、八重山はだいぶ雰囲気が違う。
 宮古島市の下地敏彦市長、石垣市の中山義隆市長とも安倍政権に近く、県内の保守系市長でつくる「チーム沖縄」に属している。両市の市議会も保守系議員が多数だ。県政と宮古、八重山のそりが合わないのはある意味当然と言える。
 翁長雄志前知事は在任中、宮古、八重山にほとんど足を運ばず、住民と膝を交えて対話する場面もなかった。過去最大級の台風が石垣市に襲来した際も、知事の視察は大幅に遅れた。住民の不満はたまり、翁長氏逝去後の知事選では、石垣市の集会で保守陣営が「二度と選ぶな、島に来ない知事」と気勢を上げたほどだ。
 同じ場面が玉城県政になり、5月に与那国島で発生した大雨被害で繰り返された。
 玉城知事は即座に町民へのお見舞いの言葉をツイートしたものの、自ら視察に出向くことはなかった。一方、東京からは宮腰光寛沖縄担当相が数日後に駆けつけ、町民の生の声を聞いた。

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