サトウキビ新品種を開発

サトウキビの新品種「RK03―3010」(右)と既製品の「Ni15」(左)=13日、県庁

 県は13日、黒糖(含蜜糖)の品質に優れたサトウキビの新品種「RK03―3010」を開発し、竹富町波照間地域向けの奨励品種に採用したと発表した。10月には種苗管理センターから波照間島に種苗の配布も開始する。
 「RK03―3010」は、同島での適応性が高く、黒糖の色や保存性に優れた特徴を持つ県初の黒糖専用品種。
 これまで同島で多く飼育されていた「Ni15」は伸長が遅く短いなどといった特徴があり、製糖工場から新品種を求める声があった。
 2002年に県農業研究センターで、台湾品種「R0C1」と沖縄県産育成品種「Ni26」との人工交配で新品種の育成に着手。09年から石垣支所で奨励品種決定試験を開始し、12年からは黒糖向けに特化した系統選抜試験と、同島における現地適応性の検定を実施した。
 これらの結果、同島での栽培に適し、黒糖の品質が良いことが明らかとなり、「RK03―3010」が誕生。新品種は茎の初期伸長性が優れ、春植え、夏植え、株出しの3作型。従来の品種よりも「やや多収」が見込まれ、風折抵抗性にも優れている。ただ干ばつ被害を受けやすいという特性もある。
 今後、県は同島を普及対象地域とし、収獲面積約10%の20㌶の普及を見込む。県農林水産部の長嶺豊部長は「黒糖は離島経済を支える重要な品目であることから、生産の安定化やブランド化につながることを期待している。今後も地域の要望を聞きながら生産振興に努めていきたい」と述べた。

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