【視点】「豊かさ」どこまで享受できたか

 県民は「豊かさ」をどこまで享受できているのか。県は、本土との比較で沖縄の経済力がうかがえる指標をこのほど発表した。県が発表した2016年の県内総生産は、物価変動の影響を除いた実質で4兆1320憶円で、前年度比1278憶円(3.2%)増となった。沖縄経済は順調な拡大が続くが、一人当たり県民所得は227万3千円で依然、全国の7割程度にとどまる。
 県民総生産は実質で2年連続のプラス成長となった。同年の国内総生産は実質で前年度比0.9%増にとどまっており、3.2%増の沖縄が全国でも元気のある地域であることは間違いない。
 最大の要因は好調な観光だ。宿泊・飲食サービス業が前年度比14.9%増になるなど、観光関連産業の活況が目立つ。建設業も同17.7%増と上昇幅が大きい、宿泊施設の建設工事や、那覇空港関連の公共事業など、観光関連の建設工事も県内総生産を押し上げた。数字の上からも肌感覚からも、観光は沖縄の基軸産業として、すっかり定着した感がある。
 18年度は観光客数が999万人、観光収入が7335憶円に達した。沖縄の豊かな自然や風土、温かい人情、独自の伝統文化といった魅力が花開く時代が到来している。復帰後40年以上を経てインフラ整備が一定程度進み、沖縄社会がある程度成熟したことも要因の一つだろう。
 観光客の3割は海外客が占めており、特に中国や台湾といった地理的に近い中華圏から、日本の玄関口の一つとして認識されていることが分かる。

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