【視点】離島に勇気与える八重農の活躍

 第36回県高校野球秋季大会で八重山農林高校が初めて決勝に進出し、10月19日から24日まで佐賀県で開かれる九州大会の出場権を手にした。来春の選抜甲子園出場の可能性が俄然、現実味を帯びてきたことになる。離島のハンディを乗り越え、快進撃を続ける八重農野球部の姿は、住民や後輩の子どもたちに「やればできる」という勇気を与えている。大きな拍手を送りたい。
 八重農は部員13人の小世帯。開幕当初は沖縄尚学や興南といった沖縄本島の優勝候補たちの陰に隠れ、メディアではほとんど話題に上っていなかった。
 しかし初戦の北部農林戦を11―0で好発進すると、前原を10―0、沖縄工業を4―0で撃破し、8強へ進んだ。準々決勝の宜野湾戦はシーソーゲームの末に9―8で逆転勝ち。初の4強入りを果たした。準決勝では具志川を接戦の末3―2で下した。
 八重農の戦いぶりを見ると、強力打線と堅い守り、粘り強さを兼ね備えた優れたチームであることが分かる。時の運だけではない確かな実力を感じさせる。
 八重山勢の九州大会出場といえば、2005年の八重山商工が印象的だ。見事準優勝し、翌06年春、県内離島勢として初めて甲子園に出場、離島住民にフィーバーを巻き起こした。この年、八商工は甲子園に春夏連続出場した。
 九州大会の成績は春の甲子園出場校の選考材料になり、4強入りすれば出場が濃厚とされる。強豪校がひしめく大会だけにハードルは高いが、成績によっては20世紀枠での推薦も有望になるかも知れない。八重山勢にとって久しぶりに巡ってきた甲子園出場のチャンスと言えそうだ。

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