【視点】知事就任1年、前県政の路線限界

 政府との対話が成立するためには、叩き台となる対案がなくてはならない。「民意の尊重」や「新基地反対」を政府に訴えるだけの「翁長路線」では平行線が続くだけで、もはや限界だ。戦略の抜本的な見直しが求められている。
 県内11市中、9市は玉城知事と対立する保守系の市長が在任しており、政府は県を通さず市町村を直接支援する「沖縄振興特定事業推進費」の創設などで、こうした市町村と県の頭越しに結びつきを強めている。県全体の一括交付金が減額される中、市町村で県の存在感が急速に薄らいでいる。これも頭の痛い問題だ。
 「デニー色」発揮に向けた肝いりの政策が「万国津梁会議」の設置だ。基地問題だけでなく、子どもの貧困など、県政が抱えるさまざまな課題に対し、各分野の有識者に議論してもらっている。児童虐待防止の条例化、国連が掲げる政策目標SDGsの具体化などが期待される。
 ただ疑問もある。この会議で取りまとめられた提言が、県政にどのように反映されるのか。既に進められている県の政策プロセスに屋上屋を架すだけにならないか。まだ議論は始まったばかりだが、今後のプロセスを十分に見極める必要がある。
 こうして見ると現状では「デニー色」はパフォーマンスの域を出ていない。特に辺野古移設問題では、行き詰まりの様相が鮮明になってきたというべきだろう。

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