【視点】中国主席「国賓」に違和感

 習主席は4日、香港の林鄭月娥(りんていげつが)行政長官と会談し、林鄭への信頼感を表明したという。香港当局の強硬姿勢が習主席の意向を反映していることは間違いない。日本の目前で、民主主義社会が独裁国家に呑み込まれようとしている。21世紀は、民主主義の衰退と独裁国家の台頭がアジアや世界の潮流になる恐れも否定できない。対中最前線に位置する沖縄にとって、中国の圧力下にある香港や台湾の情勢は他人事ではない。
 「日本の尊厳と国益を護る会」は、中国当局による北海道大教授拘束にも触れ、中国への不信感を強調した。代表幹事の青山繁晴参院議員は記者団に、国賓来日により「邦人拘束や人権問題を日本が了承していると国際社会に誤解を与えかねない」と述べた。
 「言論NPО」の今年の世論調査では、中国に悪印象を抱く日本人の割合が約85%に達した。隣国の独裁者を国賓として歓迎する雰囲気は醸成されていない。
 日中の経済的、軍事的バランスが大きく中国優位に傾く中、習主席の国賓来日で中国を懐柔し、両国関係を安定化させる思惑が安倍政権にあることは理解できる。互いに牙を剥き合うだけでは益するところがないのは当然だ。
 だが中国に対する外交努力と、国賓としての招待の間には飛躍があり過ぎ、多くの国民に消し難い違和感が残る。そうした状況の中での国賓来日となることは肝に銘じなくてはならないだろう。
 玉城デニー知事の姿勢にも疑問が多い。日本でのサミットに際し、中国側に習主席の来県を要請した。この機会に、県民に習主席を歓迎する旗を振らせようと考えていたのだろうか。そうなら考え違いも甚だしい。沖縄こそ率先して、中国に抗議や懸念を表明しなくてはならない立場ではないか。

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