【視点】負担増求める米国に日本は

 「思いやり予算」は1978年度に始まり、当初は基地従業員の福利費用などを負担していたが、87年度以降は日米の特別協定に基づき、日本が従業員の給与や光熱費、訓練移転費を支出している。負担割合について日本政府は「韓国やドイツ、英国と比べてはるかに多い」としている。
 自国の防衛費を増やす努力もせず、こうしたものの負担だけ際限なく拡大するのは、国家のモラルから見ても妥当ではない。報道では思いやり予算の増額を日本側が拒否したというが、事実なら当然のことだ。
 現在、米国が東アジアで「世界の警察官」として日韓の安全保障に責任を持つ立場にある理由は、米国が世界一の軍事力を擁しているからに過ぎない。中国やロシアの台頭で米国の相対的な優位性が崩れれば「警察官」を名乗る根拠も消える。そもそも中国やロシアは、米国が「警察官」であることを認めていない。
 沖縄の米軍基地問題にしても、根底は日本の防衛を米国頼みにしていることのツケである。オバマ、トランプ政権と続く米国の動揺は、日本が国防のあり方を再検討すべき時期に来ていることの兆候のようにも見える。
 安倍政権で本格化した改憲論議で、戦後初めて、憲法9条を抜本的に見直す好機が到来している。日本で沖縄ほど安全保障問題を身近に感じる地域はほかにない。改憲を求める現実的な問題提起を沖縄から始めたい。

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