【視点】住民投票の可否、司法で決着へ

 石垣島への陸上自衛隊配備計画で、石垣市住民投票を求める会の金城龍太郎代表らが住民投票の実施を求めて市を提訴した裁判が19日、那覇地裁で始まった。陸自配備に関する問題が司法の場に持ち込まれるのは初めてとなる。
 石垣島平得大俣地区では既に駐屯地建設に向けた用地造成工事が始まっており、仮に原告が勝訴して住民投票の実施が決まっても、配備に及ぼす実質的な影響は少ないと考えられる。しかし陸自配備問題は市政の重要課題であり、裁判所には早期に的確な判断を求めたい。司法の場で決着させるのはやむを得ないことではあるが、残された唯一の解決策かも知れない。
 住民投票実施を巡る議論は自治基本条例が発端だ。2010年に施行された同条例では、有権者の4分の1以上の署名があれば市長に住民投票の実施を請求でき、市長は請求を拒むことができないと規定する。
 原告側は有権者の4分の1を超える約1万4千人の署名を集めたが、自治基本条例には住民投票の請求手続きに関する規定がないため、地方自治法の手続きで住民投票条例の制定を請求した。しかし条例は議会で否決された。市は、この時点で条例制定請求手続きは終了し、約1万4千人の署名も失効したという解釈である。
 これに対し原告側は、議会で条例が否決された場合でも、自治基本条例の規定に基づき、住民投票を実施する義務がある、と主張する。その場合、住民投票を実施するための手続きは、市が独自に制定する規則で定めるという。

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