辺野古新基地対策課を廃止 沖縄県「反対」から早期返還へ
「辺野古新基地建設対策課」が廃止となり、取り外される表示板=1日午前、県庁6階
沖縄県は1日、「辺野古新基地建設問題対策課」を廃止し、同課が担ってきた普天間飛行場の移設・返還に関する業務を基地対策課内の「早期返還対策室」に移管した。古謝玄太知事の就任に伴う組織改編の一環。県庁内で唯一「辺野古新基地」との文言を掲げ、「オール沖縄」県政を象徴する部署でもあった。同日午前、県庁6階の同課の表示板が取り外された。
辺野古新基地建設問題対策課は、名護市辺野古地先への普天間飛行場代替施設建設に関する事務を一元的に処理するため、翁長県政下の2015年に設置された。県の行政組織規則では、辺野古新基地建設問題対策の総合的な企画・調整や関係機関との連絡調整、情報収集・広報、普天間飛行場の移設・返還に関する調査研究などを所掌していた。
規則には明記されていないものの、事実上、辺野古移設を阻止するための法的手法や国との法廷闘争も想定する専門部署として業務を担ってきた。
また、玉城県政下では、辺野古新基地建設に反対する県の方針や基地負担の現状などを県内外に発信する役割も担った。普天間飛行場の危険性除去や辺野古新基地建設問題をテーマに、玉城知事自ら全国各地に出向いて講演する「トークキャラバン」も実施してきた。今年度も予定されていたが、古謝県政への移行に伴い、10月以降は中止となる。
早期返還対策室では、従来の辺野古新基地建設問題対策課が担っていた普天間飛行場の移設・返還に関する業務に加え、基地対策課が担ってきた嘉手納飛行場より南の施設・区域の返還や那覇港湾施設の移設に関する業務も所管する。職員は7人を配置する。
同室の西垣一耕室長は、報道陣の取材に対し、「どの県政になっても基地負担の軽減ということは変わらないと思うので、目標を共有して仕事をしていく」と述べた。
古謝知事は9月30日の就任記者会見で、早期返還対策室について「普天間の1日も早い危険性の除去と返還、県民の負担軽減を政府に求める姿勢、これはむしろ強く持たなければならない」と述べ、同室で取り組む考えを示した。
一方、県ホームページについては、普天間飛行場の返還をめぐるこれまでの経緯や裁判資料など事実関係の資料は基地対策課へ移管して掲載を続けるとした。
その上で、前県政の方針に基づき辺野古移設への反対やその理由を発信してきた内容については「私の方針とは異なっている」として公開を停止し、今後の県の立場の発信方法を検討する考えを示した。