過去最大364.5㍉の大雨 36年ぶり更新 12時間降水量 石垣島地方

側溝から道路にあふれ出る泥水=8日午前、石垣市真栄里

 8日の石垣島地方は12時間当たりの降水量が観測史上最大の364・5㍉を観測する大雨に見舞われた。1時間の降水量も史上2番目の多さ。石垣市内では5戸が床上浸水し、道路が広範囲に冠水した。雷も発生し、2650世帯が停電した。

 島の北側に停滞する梅雨前線に南から湿った空気が入り込み、発達した雨雲が島を断続的に横切り、朝から大雨が降り続いた。石垣島地方気象台は午前8時半に大雨警報、8時59分に記録的短時間大雨情報を出した。
 12時間の降水量は午前8時10分~午後8時10分に記録した。1984年4月19日に290㍉を観測したこれまでの最大記録を36年ぶりに更新した。1時間当たりは122・5㍉(午前8時20分~9時20分)でことし5月12日に観測された126㍉の最大降水量に次ぐ。6月では過去最大となった。
 市災害対策本部によると、床上浸水は地域別に白保、宮良、大川、平得、新栄町で1戸ずつ。床下浸水は9戸で内訳は大川3戸、大浜、平得各2戸、白保、登野城各1戸。人的被害はなかった。
 市は避難所を市健康福祉センターと結い心センターに開設し、1世帯2人が自主避難した。
 河川は轟川が白保の牧那真橋近くで氾濫した。道路は真栄里の南大浜線、新栄町の市役所通り、旧石垣空港北のタナドー線が冠水で一時通行止めになったほか、数カ所で交通規制が取られた。
 沖縄電力本店によると、停電は真栄里、大浜、宮良、白保を中心に午前8時過ぎに起き、一部を除いて午後1時20分までに復旧した。同社で原因を調べている。NTT西日本沖縄支店の話では、電話故障の申告が19件あった。
 コミュニティーFM局「FMいしがきサンサンラジオ」は雷の影響で午前8時半ごろに放送が途絶え、バックアップ機能で音楽放送に切り替わった。午前10時半前にインターネット回線で代替放送し、午前11時ごろに通常放送に戻った。
 竹富町の降水量は西表島で3㍉(12時間)にとどまり、石垣島が集中的に襲われた。与那国島は雨量データの回線トラブルで観測できていない。
 雨は9日も断続的に降り、気象台は警戒を呼び掛けている。

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