「伝統文化の独自性 未来へ」 「八重山の御嶽―自然と文化」刊行講演会

講演を行う李春子氏=22日午後、市健康福祉センター

 「八重山の御嶽―自然と文化」刊行記念の講演会と全体討論が22日午後、石垣市健康福祉センター視聴覚室で開かれ、市民ら100人以上が参加した。講演や対談に熱心に聞き入り、全体討論では多くの質疑応答があり、テーマへの関心の高さをうかがわせた。
 東アジアの「伝統の森」(社)文化保全会代表の李春子氏は「御嶽の中での奉納祭祀の文化は、八重山だけの独自のもので、世界に誇れるもの」とアピール。さらに「御嶽の景観は祈りと伝統文化の祭祀空間。地域の貴重な樹木や植物が『御嶽林』として持続的に保存されてきたことや、御嶽の伝統文化を未来に受け継ぐことが大切」と強調した。
 執筆者らの石垣博孝、前津栄信、花城正美、李春子の各氏、武石和美、榕樹書林代表が全体討論に参加した。
 石垣氏は字石垣の宮鳥御嶽の重要性を説き、前津氏は御嶽に巨木や巨樹があるのは人々の信仰により保全されてきたことを紹介した。
 質疑応答では、「御嶽のクバの葉の存在」、「南根腐病の解決辺の糸口」について活発な質疑が交わされた。クバの葉は地域によって扱いは異なるが、祭祀と関係があることが披露された。また「宮鳥御嶽の木が枯れたことへの対応は、信仰と環境保全のバランスがあり、解決は困難なテーマ」などの意見が出た。
 参加者らは「主催者も驚くほどの大勢が参加した。関心が高いのは良いこと」、「若い世代の参加が多くて良い。自衛隊配備など政治の問題にからめて欲しくない」、「信仰、祭祀、聖地への畏敬の念を理解した上で取り組むべき課題」と指摘した。

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