古謝氏「経済中心」堅持 玉城氏「攻め」の姿勢へ 沖縄県知事選2026
街頭で手を振る古謝氏=8月30日午後、石垣市(右)街頭で手を振る玉城氏=8月31日午後、石垣市(左)
沖縄県知事選で、現職の玉城デニー氏(66)が告示後、街頭演説で米軍普天間飛行場の辺野古移設問題への言及を増やし、高市早苗政権への批判を強めるようになり「攻め」の姿勢に転じている。新人で元那覇市副市長の古謝玄太氏(42)は経済振興やインフラ整備を中心に訴える姿勢で一貫する。知事選は13日の投開票まで2週間を切った。
「日本政府の安全保障の考え方がどんどん変質してきている」
「古謝さんは辺野古移設推進派だ。那覇空港を米軍に使わせる条件をのむということだ」
8月31日、遊説先の石垣市で大勢の支持者を前にした玉城氏。演説を一通り終え、応援弁士が期日前投票を呼び掛けた直後、玉城氏は突然「一つだけ、これは絶対に言っておきたい」とマイクを握り直した。
辺野古移設を容認する古謝氏を名指しで批判。さらに先島諸島での自衛隊増強についても「これ以上の配備の強化は絶対に認めない」と、従来より踏み込んだ表現で反対を明確にした。
告示前、玉城氏は演説や公開討論会で、2期8年の実績を強調することに力点を置いた。無党派層の取り込みを意識し、経済政策や福祉政策をマイルドなトーンで説明。辺野古沖で起きた抗議船転覆事故の余波を受け、辺野古移設問題は封印する姿勢だった。
転換点になったのは「第三極」を掲げた元衆院議員、下地幹郎氏が告示直前、自民党と政策協定を結び、古謝氏支持に転じて選挙戦を降りたことだ。保守分裂の回避は古謝氏に有利な材料と見られ、玉城陣営には危機感が広がった。
玉城陣営は政策協定を「自民党の選挙介入」「令和の琉球処分」と非難。一気に政府与党との対決姿勢を強めた。玉城氏も演説で、古謝氏と政策の相違が明確な辺野古移設問題に、たびたび言及するようになった。
一方、古謝氏は告示後の第一声で「国、大企業、県外の資本を悪者にするのは簡単だが、誰かのせいにして今をあきらめるのは、もうやめよう」と述べた。選挙戦で「国対沖縄」の戦いをアピールする玉城陣営を意識した可能性がある。
8月30日に石垣で行った街頭演説では「今の県政では、滞っているインフラ整備をなかなか実現できない。暮らしを支えるインフラ整備を前へ進めていく」と強調。告示前から続く「経済中心」の訴えを堅持した。