辺野古移設「負担の付け替え」 〝優しい社会〟の構築目指す 玉城知事所信表明

所信表明を行う玉城知事。辺野古移設に反対すると訴えた=16日、県議会

 玉城デニー知事は県議会(新里米吉議長)10月定例会初日の16日、所信表明演説をした。米軍普天間飛行場の辺野古移設については「県民同士で負担を付け替え、新たな犠牲を強いることは、私たちが望む解決の道ではない」と述べ、改めて反対する方針を示した。普天間飛行場の一日も早い閉鎖・返還も要求した。翁長雄志前知事の思いを受け継ぎ、全身全霊で県政運営に取り組む決意を示し「新時代沖縄の到来」「誇りある豊かさ」「沖縄らしい優しい社会の構築」の3点を県政運営のキーワードに挙げた。

 産官学で万国津梁会議(仮称)を新設し、世界各国と交流を促進させ経済発展資源の創出に取り組む。国際機関と連携する人道支援の活動拠点を整備する。
 持続可能な世界水準の観光都市沖縄を目指し「観光・環境協力税」(仮称)導入に取り組む。先人たちの歴史や知恵を知り、伝統文化の理解を深める「琉球歴史文化の日」(仮称)を制定する。
 日米地位協定見直し、国内法の適用や事件事故時の自治体職員の立ち入り保障を求める。国の責任で米軍基地の整理縮小や基地従業員の雇用保障、跡地利用と環境浄化対策に取り組むことも求める。
 離島の移動コスト、生活コストを低減するため、小規模離島の水道料金の低減化や水質の安定確保に取り組む。「やんばるの森・いのちの水基金」(仮称)を創設。世界自然遺産の登録を目指し、県民の意識を高める活動を支援する。北部基幹病院構想の早期実現を図る。
 中高生のバス通学の無料化に取り組む。子育て世代包括支援センターを全市町村へ設置する。大型MICE(マイス)施設の整備、鉄軌道の導入に取り組む。
 犬、猫の殺処分は廃止を目指す考えも明らかにした。
 10月定例会は26日まで開かれ、19日に各会派の代表質問、22日に一般質問が予定される。辺野古移設の是非を問う県民投票条例案の採決なども予定されている。

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