【視点】新型肺炎、情報収集し予防徹底を

 国内では武漢への渡航歴がない奈良県のバス運転手が発症し、武漢市からのツアー客から感染したと見られることから「人から人」への感染が確認された国内初の事例となった。潜伏期間は最長2週間とされるが、ウイルスはその間も拡散する可能性があるといい、国内での感染拡大が懸念されている。
 2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)流行の際は、八重山でも危機感が強く、県や石垣市が患者発生時の搬送訓練や隔離病棟の設置準備を行った。当時に比べると、現時点で関係機関の対応は住民への注意喚起にとどまっている。だが外国人観光客は当時より大幅に増えており、侵入リスクは格段に高まっているはずだ。
 中国が団体での海外旅行を禁止した影響もあり、29日時点で中国客は1万3千人超のキャンセルが出ていることが沖縄観光コンベンションビューローの緊急会議で報告された。
 出席者によると、中国人客の55%は禁止対象外の個人旅行だが、今後の沖縄観光に大きな影響が出ることは避けられそうにない。
 八重山は中国本土からのクルーズ船が少なく、来島する外国客は台湾人が主体のため、沖縄本島や宮古島に比べると、新型肺炎による観光への直接的な影響は少ないと見られる。
 だが八重山も本島も外から見れば同じ「沖縄」であり、本島の動向が八重山に無関係ということは有り得ない。緊張感を持って注視しなくてはならない。

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