「誰一人取り残さない沖縄」に 現職玉城氏が出馬表明 知事選
会見した玉城デニー氏=25日午後、ノボテル那覇
9月13日投開票の知事選で、現職の玉城デニー(66)は25日午後、那覇市内で記者会見し、3期目を目指して立候補すると正式に表明した。「オール沖縄」勢力の支援を受け、無所属で出馬する。玉城氏は「誰一人取り残さない沖縄らしい優しい社会、平和で誇りある豊かな沖縄の実現に引き続き取り組む」と述べ、県政の継続と発展を訴えた。
2期の県政運営について、2019年の首里城火災や新型コロナウイルス対応、軽石漂着などを挙げ「県民の命と暮らしを守るため全力で取り組んできた」と振り返った。観光回復や子どもの貧困対策、県民所得向上にも触れ、「厳しい状況の中でも成果を積み重ねてきた」とした。
経済面では、観光客数や観光収入が回復・拡大している現状を示し、「成長の成果を県民所得の向上につなげる」と強調。物価高対策や中小企業支援などにも引き続き取り組む考えを示した。
米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡っては「新基地建設は断じて認められない」と改めて主張。「普天間の危険性除去につながらない」として、県外・国外移設と早期閉鎖返還を求める姿勢を重ねて示した。
子育て政策では、「子どもへの投資こそ沖縄の未来を開く」と、貧困対策や教育費負担の軽減、奨学金返還支援の拡充などを掲げた。医療や福祉についても、「安心して暮らせる体制を築く」と述べ、高齢化や離島医療への対応強化を打ち出した。
離島振興については「格差の解消が不可欠」とし、医療体制の確保や物流コストの軽減などに取り組む方針を示した。産業振興では観光や農林水産業に加え、「新たな産業を育てる」としてスタートアップ支援やDX推進を挙げた。
また、慢性的な交通渋滞の解消に向け、「公共交通の抜本的な整備が必要」と指摘し、鉄軌道導入などを含めた交通政策の推進に言及。観光については「持続可能で質の高い観光地を目指す」と述べた。
安全保障を巡っては、「沖縄を再び戦場にしてはならない」と、南西諸島で進む防衛力強化に懸念を示すとともに、対話による平和構築の重要性を訴えた。
知事選は玉城氏の県政継続の是非や基地問題への対応を争点に、保守系候補として出馬を表明している前那覇市副市長の古謝玄太氏との事実上の一騎打ちとなる見通し。
会見の冒頭、玉城氏らは名護市辺野古沖で発生した船舶転覆事故で亡くなった2人に黙とうを捧げた。