知事、埋め立ては「暴挙」 野党議員、防衛局と質疑も

 玉城デニー知事は16日、立憲民主や国民民主など野党各党や無所属の国会議員11人と県庁で面会した。米軍普天間飛行場の移設先、名護市辺野古沿岸部で進む埋め立てについて「法治国家にあるまじき暴挙が行われている」と述べ、政府の対応を重ねて批判した。
 玉城氏との面会に先立ち、議員らは埋め立ての現場を海上から視察した。国民民主党の原口一博衆院議員は知事に「国の宝である辺野古の海が、うそで塗り固められる形で壊されつつある」と述べた。
 面会後、記者会見した立憲民主党の川内博史衆院議員は「あまりにも強権的だ」と述べ、県を支援する考えを強調した。
 議員らは、防衛省沖縄防衛局に対するヒアリングも実施した。
 安倍晋三首相がNHK番組で「(辺野古沿岸部への)土砂投入にあたり、あそこのサンゴは移している」と発言したことについて防衛局側は「事実関係では、辺野古側の埋め立て区域に生息している保護対象のサンゴについては、既に移植済み」と強調。移植にあたっては、県の特別採捕許可と第三者からなる環境監視委員会での了承を得ていると説明した。玉城知事や野党は首相発言を「フェイク(虚偽)」と主張しているが、防衛局側が反論した形。
 納得しない野党議員らは「安倍首相が言う『あそこ』はどこを指しているのか」と重ねて質問。防衛局側は、安倍首相が「土砂投入にあたり」と述べたことを挙げ、現在土砂を投入している区域「2―1」と隣接する「2」について、保護対象のサンゴ1群体を埋め立て区域外に移植していると繰り返し回答した。
 野党が投入土砂に含まれる細かな砂の割合が事前申請より高い可能性があるとして、環境への影響を追及したのに対し、防衛局側は、申請の数字について「(土砂投入する区域を)護岸で締め切る前に埋め立てる場面を想定したものだ」と説明し、問題ないとの認識を示した。

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