【金波銀波】個人的体験を重視し戦争の悲惨さを伝える…

 個人的体験を重視し戦争の悲惨さを伝えるいわゆる平和教育は、戦争や平和を「考える」には不向きである◆個人の戦争体験には普遍性が乏しい。立場によって観方が変わるからである。では普遍性を獲得するにはどうするか。戦争は悲惨だと「感じる」、人の感性に働きかければいい。人は悲惨さを拒む。私も戦争なんてイヤだ、と容易に共感される◆記憶は曖昧なものである。美化もあれば置き換えもある。記憶に基づく体験談は、言語によって創り出された一つの現象であり、戦争の一部に関する個人の「物語」と言える。物語では戦争を「考える」、すなわちその本質に迫るには、不得手である◆戦争を語り継ぐことは方法の一つにすぎない。批判的精神を諭す学校やメディアなどが感傷的戦争体験ばかりを容易に用いるのは、人間の感性に頼れば普遍性が容易に得られるためと考えているからではないのか◆人類史と不即不離の戦争を考えるには、史実に基づく個別具体的な戦争事例と、生死・善悪などの人間性に関わるテーマについて、「いかに知らないか」とまず自覚することである。その自覚なくして真に知ろうとはしない。何より「知らないと知る」者でなければ、「知らないと知る」事を教えられるはずもないのである。(S)

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