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獅子舞が邪気を払う 大浜でイタツキバラ

2025/09/08

親は積極的に我が子を噛ませた=7日夜、崎原公園

 旧盆明け恒例の伝統行事・イタツキバラが7日夜、大浜地区などで行われた。獅子舞で祖先や無縁仏の霊を払い、地域住民の無病息災を願った。軽快な笛や太鼓の音色に合わせて登場した獅子は、激しい音調に変わると乱舞し周囲の観客めがけ突進。健康と成長を願い親が我が子を差し出すと、獅子は子の頭を噛み、邪気を払った。

 イタツキバラ(または、イタシキバラ)は八重山の旧盆を締めくくる伝統行事。各公民館が主体となり、アンガマの後に行われる。

 大浜では、同公民館と獅子棒保存会が主催し開催。地域住民や郷土芸能に関わる団体、学校が連携し伝統芸能の保存と継承を図ることを目的に、毎年野外で行う。

 7日夜は、急な雨の影響で30分遅れて開始。満月が照らす中、崎原公園には多くの家族連れが集まり、大浜小6年生による「こども獅子」や女性会の盆踊り、老人クラブ長寿会と古謡愛好会が行う七月念仏(ニンブジャ)も獅子舞と同様に楽しんだ。保存会はナナチンガニ太鼓も披露した。

 獅子に生後4ヵ月の依千ちゃんを噛んでもらった父親の岡田隆伸さん(31)=新川=は、「健やかに成長してほしい」と願った。