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真夏日の中、ランナー疾走 暑さに負けず、543人完走 与那国島一周マラソン

2025/11/09

25㌔のスタート時。ランナーが一斉に駆け出した=8日午後、与那国中学校

第31回日本最西端与那国島一周マラソン大会(主催・与那国町)が8日、開催された。与那国中学校をスタートし、島を東回りに一周する25㌔コースと、日本最西端の地(西崎)から同校を目指す10㌔コースに、男女合計650人がエントリー。ランナーは晴天の下、爽やかな風が吹く与那国島を島民の応援を背に駆け抜けた。

25㌔男子は平出修也(31)=神奈川県=が1時間41分34秒、女子は垣本眸美(38)=石垣市=が1時間53分26秒で優勝した。
10㌔は、男子は伊波匠(23)=与那国町=が41分28秒、女子は近藤かすみ(30)=石垣市=が40分38秒で優勝した。

今回のレースも例年どおり午後1時に25㌔が与那国中学校のグラウンドを、午後2時に10㌔が西崎展望台を、それぞれスタートした。
最高気温28度がランナーを苦しめた。八重山の大会で上位常連の有名選手も苦悶(くもん)の表情を見せた過酷な環境。後半にペースが落ちた選手も多かった。選手たちは町民の応援を力に変え、最後まで島内を駆け巡った。

全体をトップでゴールしたのは、10㌔女子に出場した垣本。25㌔は男子の有名選手がレースを引っ張り、10㌔のスタートと、ほぼ同じタイミングで久部良地区を通過。アナウンスを聞いた他の選手たちは驚いた様子だった。

実行委員長の上地常夫町長は開会式のあいさつで「秋といえばスポーツの秋だが、本日は真夏日。健康には留意してほしい」と選手を気遣った。「温暖な気候の下、雄大な景色と独自の空気を感じながら、日頃の練習の成果を十二分に発揮していただければ」と期待した。

大会にはゲストランナーとして、上地氏だけでなく、石垣市の中山義隆市長や竹富町の前泊正人町長も10㌔に参加した。

大会に関連し商工会がスタンプラリーを実施。観光客向けに発行しているクーポン券と合わせ、地元商品の販売促進を後押しした。

陸上自衛隊は与那国駐屯地だけでなく、第15旅団(那覇)からも幹部が来島。屋外入浴セットを昨年よりも2倍の規模で設置した。出張所もブースを設けた。
参加者の懇親会は陸自第15音楽隊の演奏に続き、地元の伝統芸能やフラダンス、歌手の島唄ライブが行われ、盛り上がった。

大会の出走者数は587人で完走者(フィニッシュ)数は、全体で543人(完走率は93%)だった。
25㌔は291人が出走し259人が完走。10㌔は296人中284人が完走した。