コラム 【看脚下 -沖縄から日本を見る-】 第十六回 いただきます 島尻昇 先日、日本全国のおいしいものを紹介するテレビ番組を見ていた。その日のテーマは「馬刺し」だった。 私は馬刺しが好きである。「おいしそうだな。」そんな軽い気持ちで見始めた。 ところが番組では、馬刺しとなる馬を育てている農家の方が紹介され、一頭一頭を大切に育てる様子が映し出された。 その瞬間、私は頭を殴られたような衝撃を受けた。 私はこれまで、馬刺しを「料理」としてしか見ていなかった。 その向こうに、生… 2026/08/12 05:00
コラム 【小チャイナと大世界】(三三二) 靖国の祟りはあるか 伊勢出雲白峯の怨霊 石井望(談) 台風お見舞い申し上げます。さて天皇の要務は祭祀とされますが、中でも建国をめぐる祭祀、乃至国家的怨霊を鎮伏することは最要務です。祭られる祟り神は崇徳院、大国主、天照大神、熱田神宮などです。 保元の乱で讃岐の白峯に配流された崇徳上皇は怨霊となったため、明治天皇は白峯寺を京都に移すとともに即位改元し、白峯神宮の名を下賜しました。久しい武士の世から王政を復古するには、保元の怨霊鎮撫は必須だったのです。 建… 2026/08/09 05:00
コラム 【看脚下 -沖縄から日本を見る-】 第十五回 今場所の大相撲名古屋場所を見て感じたこと 島尻昇 今場所の大相撲名古屋場所を見ていて、強く心を動かされた力士がいた。 ウクライナ出身の関脇・安青錦関である。 安青錦関、本名ダニーロ・ヤブグシシンは幼い頃から相撲を始め、二〇一九年に大阪・堺市で開かれた国際大会で三位に入賞した。その頃から「力士になりたい」という夢を抱いていたという。 しかし、その夢は戦争という過酷な現実に直面する。 二〇二二年二月、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった。徴兵の対象と… 2026/08/05 05:00
コラム 【小チャイナと大世界】(三三一) 天武天皇に皇姓あり 異姓外戚の干渉を抑止 石井望(談) 皇室は無姓とされますが、実は王(おおきみ・おほきみ)という氏があり、ただ高貴ゆえに氏を呼ばないだけです。天武天皇は皇族の秩序のために「吉野の盟約」を立て、皇族を「王姓」と呼んでいます(日本書紀)。 王姓(王氏)以外の藤原氏や蘇我氏は女系の外戚であり、外戚の子が皇室入りして即位すれば、藤原天皇、蘇我天皇となるので、易姓革命に外なりません。男か女かでなく、皇統か外戚かの問題です。 今のいわゆる女系とは… 2026/08/02 05:00
コラム 【目からビーム!】 第222回 頭が高いぞ、日本キリスト教協議会 但馬オサム 皇室典範改正を巡り、メディア、SNSを通してさまざまな声が上がった。普段は皇室に無関心な、というより否定的な立場の論客ほどこれに熱心で、陛下、愛子様、など使い慣れない敬称、敬語まで用いて、女性天皇擁立(その裏に隠された皇統断絶)へと世論を誘導するのに必死である。日本キリスト教協議会(NCC)なるプロテスタント諸派による連合団体にいたっては、法案衆院通過に合わせる形で『戦争責任と戦後責任の告白に立ち… 2026/07/31 05:00
コラム 【看脚下 -沖縄から日本を見る-】 第十四回 今こそ沖縄の価値を見直す時ではないか 島尻昇 世界は今、大きな転換期を迎えている。 経済、安全保障、人やモノの流れ、そして価値観までもが、大きく変わろうとしている。 日本もまた、その変化の真っただ中にある。円安は輸入品や原材料価格を押し上げ、私たちの暮らしや企業活動に少なからぬ影響を与えている。決して楽観できる状況ではない。 しかし、私は思う。 歴史を振り返れば、大きな変化は必ず新たな可能性も生み出してきた。 逆風の中にも追い風はある。その追… 2026/07/29 05:00
コラム 【小チャイナと大世界】(三三〇) 邪馬台(やまと)は邪馬壱(やまいち)に非ず 大和(やまと)に確定する新説 石井望(談) 邪馬台国は諸史書中で魏志倭人伝だけ「邪馬壹(壱)国」に作り、臺(台)を壹(壱)に誤刻しています。 『魏志』を含む陳寿『三国志』全書は壹が多く臺が少なく、壹は大半が人名です。司馬懿の名を避けて、懿(い)と同声符で去声入声未分化の壹に改めたため壹が多いのです。そして南宋刊本の刻工がこれを拡大し、散見の臺を多出の壹に改め、邪馬壱としたのでしょう。 邪馬壱はほぼ魏志倭人伝の孤出です。魏志以外の諸古書では基… 2026/07/26 05:00
コラム 【看脚下 -沖縄から日本を見る-】 第十三回 政治は料理人の腕で決まる 島尻昇 約2か月後に沖縄県知事選挙がある。今日はそのことについて考えてみたい。 誰が立候補し、誰が当選し、その後の4年間の沖縄県政を担っていくのか。 沖縄に住む県民として、これは決して人ごとではない。人口減少、少子高齢化、離島振興、観光、教育、医療、福祉、基地問題など、多くの課題を抱える沖縄をどう導いていくのか。 私は大変興味深く、また強い関心を持って見ている。 まずは、政治について私自身の考えを述べてみ… 2026/07/22 05:00
コラム 【小チャイナと大世界】(三二九) 天武天皇に祟(たた)る母権 父系皇統と海神マリア 石井望(談) 皇統の正統性を突き崩すため、天照大神(あまてらす・おおみかみ)は女系だとして愛子天皇論がかまびすしい。しかし古代は母系社会ではありません。古代から氏(うじ)があり、氏神があります。もちろん父系の氏です。卑弥呼も父系宗族の女王でした(連載327)。 さらに前の太古の母権社会では雑婚により父親不明なので、氏を名乗ることは稀(まれ)だったでしょう。国家草創以後は氏を名乗ることが名誉となり、特に貴人の落胤… 2026/07/19 05:00
コラム 【目からビーム!】 第221回 窮鼠となった反基地無罪 但馬オサム さる6月23日、糸満市摩文仁の平和祈念公園で営まれた「沖縄全戦没者追悼式」の模様は動画として即日配信された。毎年、この式典が静かな祈りの場としてだけで終わることは珍しいのだが、今年は特に騒がしかったようだ。高市首相が登壇すると、「戦争反対!」「9条を守れ」「高市帰れ」などのヤジが相次ぎ、そのつど首相の声はかき消されるのである。これを「抗議の声」と伝えたマスコミもあるが、あれがやむにやまれぬ抗議であ… 2026/07/17 05:00
コラム 【看脚下 -沖縄から日本を見る-】 第十二回 サッカーW杯を見て感じた事㊦ 島尻昇 W杯応援のサポーター達の立ち居振る舞いで、もう一つ変化を感じた。 試合直後、渋谷のスクランブル交差点でも無法に狂喜乱舞して騒いで周りに迷惑をかけるのではなく、青信号の時にだけハイタッチをして行き交い赤信号になる前にキチンと戻る。青になったらまた渡りハイタッチを繰り返す。その姿を見て思った 選手達、そして応援に駆けつけたサポーター達の立ち居振る舞いが渋谷のスクランブル交差点の姿までより良き姿に変えた… 2026/07/15 05:00
コラム 政府与党の「深謀遠慮」 衆院通過の皇室典範改正案(上) 皇學館大學特別招聘教授・ジャーナリスト 椎谷哲夫 ◎女系につながる“抜け穴”を塞いだ皇室典範改正法案の深謀遠慮 皇室典範改等正法案は10日に衆院を通過し、17日の会期末までの成立が濃厚となった。朝日は同日付の社説で、「衆院と参院でそれぞれ野党第一党の中道と立憲が反対すれば、改正案が可決されても『立法府の総意』は崩れ去る」と書いた。しかし、同紙の期待に反して中道は最終的に賛成した。朝日は、もう「立法府の総意ではない」という言い方はできなくなった。改… 2026/07/13 06:00
コラム 【看脚下 -沖縄から日本を見る-】 第十二回 サッカーW杯を見て感じた事㊤ 島尻昇 今、行われているサッカーW杯をTVで観ていて感じたことがある。 先ず試合開始前の国歌斉唱の時、森保一監督が涙を目に溜めながら君が代を歌う姿を見て、「ん?」と思った。何故? すると、こんなエピソードがあったことを知った。 彼が選手たちにこう言ったというのだ。 「国歌を歌う?みんなしっかり歌って、みんな国の代表として試合で戦うので。」 また、こうも言っている。 「今、試合前にスタジアムで、サポーターが… 2026/07/08 05:00
コラム 【小チャイナと大世界】 (三二八) 近親婚は外戚干渉阻止 崇神天皇の皇統護持策 石井望(談) 古代皇室の近親婚は両親とも皇族だから男系兼女系の双系だ、という説を左派大手紙までも取り上げていますが、全く違います。そもそも女系とは外戚であり、近親婚の目的は外戚の干渉を抑止するためでした。崇神朝以後の古墳時代と、平安時代の村上朝の近親婚にそれが見られます。 崇神天皇以後は皇権が強大となったため、外戚の豪族を排除する近親婚が繰り返されます。村上天皇は外戚藤原氏の干渉を阻止するため四親王に皇族および… 2026/07/05 05:00
コラム 【目からビーム!】 第230回 ドドレレミミレ 但馬オサム 知らない人も多いと思うが、北朝鮮の国旗を燃やしても外国国旗損壊罪にはあたらない、つまり咎められることはないのである。なぜなら、日本は朝鮮民主儀人民共和国を国家承認していなので、法的な意味での「外国」ではなく、ゆえにかの国の国旗は「外国国旗」にあたらないからだ。ちなみに72年の田中訪中まで五星紅旗も同様であった。 だからといって、北朝鮮の旗を燃やしたり踏みつけたりする者を見たことはない。そんなこと日… 2026/07/03 05:00
コラム 【看脚下 -沖縄から日本を見る-】 第十一回 見えないところで支えられているもの㊦ 島尻昇 震災発生から一週間もたたないうちに私は被災地へ足を運んだ。 テレビでは連日報道されていたが、現場に立って初めて知る現実があった。 瓦礫の山の中で黙々と泥を書き出す人。行方不明者を捜索する自衛隊員。 そして、亡くなられた方のご遺体を前に静かに合掌する隊員たち。 そこにはテレビには映らない姿があった。 重く沈んだ空気。静まり返った街。 潮と泥と瓦礫が混じった独特の匂い。 そして、そのような状況の中でも… 2026/07/01 05:00
コラム 【小チャイナと大世界】 (三二七) 男系皇統の女王卑弥呼 邪馬台国九州説を否定 石井望(談) 邪馬台国は『魏志倭人伝』に女王国と書いてあり、世にも稀(まれ)な女王卑弥呼の国としています。卑弥呼亡き後には台与(とよ)が女王となったため、今の左派はこれを女系だなどと囃し立てます。 しかし原文は卑弥呼を男系の女王としていて、左翼史学界の大物上田正昭も卑弥呼は男系だとしています。所謂女系とは実際は女権母権を言うのであって、女女女で系をなす女系の概念は存在しません。 『魏志倭人伝』原文では卑弥呼に「… 2026/06/28 05:00
コラム 【看脚下 -沖縄から日本を見る-】 第十一回 見えないところで支えられているもの㊤ 島尻昇 「ドクターブルー!」 病院内に緊張が走った。 その放送が流れた瞬間、それまでの日常の空気が一変した。 緊急事態発生。手の空いている医者は全員集合。医師や看護師たちが一斉に動き出す。 誰一人として無駄な動きはない。 それぞれが、自らの役割に向かって走り出していく。 今から四十年近く前、私が茅ヶ崎徳洲会病院に勤めていた頃のことである。 当時の私は医療職ではなく事務方として受付にいた。 ある日、一人の男… 2026/06/24 05:00
コラム 【小チャイナと大世界】 (三二六) 男系男子の歴史的淵源 女帝の夫を律令で禁止 石井望(談) 愛子天皇論でマスコミが大騒ぎしています。右派の一部でも「男系皇統を護持すれば、男系女子の愛子様が即位されても良い」という議論があります。いけません。 前回の通り律令の「継嗣令」第4条に、 「凡(およ)そ王の親王を娶(めと)り、臣の五世王を娶るは、ゆるす。ただ五世王は親王を娶るを得ず。」 とあり、皇族女子は必ず皇族に嫁ぐよう規定されていました。原文の親王とは、娶る対象の内親王を指し、王とは皇族です。… 2026/06/21 05:00
コラム 【目からビーム!】 第229回 腫れ物と芥川賞 但馬オサム 「反基地」「平和」の美名のカサブタが破れ、一気に膿が流れ出ようとしている。溜まりに溜まったその膿の正体は、曰く日本共産党、曰く社民党、曰く過激派、曰く教職者組合、曰く日本基督教団(社会派)、曰く沖縄メディア(除く八重山日報)、曰く、曰く…、そしてオール沖縄。 沖縄であらゆる種類の左翼を見たと僕は書いてきたが、ようやくそれが白日のもとに晒されようとしている。もっとも僕の想像以上の〝大物〟もそこにいた… 2026/06/19 05:00