【視点】保革超えた「オール沖縄」は瓦解

 14日投開票された豊見城市長選は、玉城デニー知事を支持し、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する前市議の山川仁氏が初当選した。現在、県内11市のうち9市で安倍政権と連携する保守系市長が在任しているが、豊見城市の市政交代で一人減る。玉城知事にとっては市部で支持勢力が拡大することになり、県政運営の弾みになる。
 豊見城市では、20年続いた保守市政が倒れた。「オール沖縄」勢力の勝利という見方もあるが「オール沖縄」勢力の実態は革新リベラル勢力であり、実質的には保守市政から革新市政への転換である。
 ただ玉城知事は山川氏の当選を受け「私たちはかねてから、保守中道の立場で幅広くウイング広げて活動してきた。そのウイングの広さがあるから、いろいろな市民の声をしっかりと受け止めて、地に足をつけて活動していけると思う」と述べた。山川氏も同様のコメントをした。
 玉城氏も山川氏も「保守中道」の立ち位置を強調しているが、県政、市政の与党は共産、社民、社大などの革新リベラル政党であり、安全保障や外交などの見解も、保守政党のそれとはニュアンスが異なる。市長選で「保守」の立ち位置だったのは、どう見ても敗れた宜保安孝氏、宜保晴毅氏だった。知事選で「保守」の候補が佐喜真淳氏だったのと同様だ。
 玉城氏、山川氏とも「オール沖縄」を強調したいあまり、ことさら「保守中道」を名乗っているように見えるが、実情に即しているとは言えない。

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