基本料「3年以内に10万人無料」 責任者森氏に聞く you me mobile
インタビューに答える森氏
株式会社you me mobileの初の直営店となる相談センター石垣が石垣市新栄町でオープンした。利用者の招待制導入による格安料金の実現という新たなビジネスモデルで、特に沖縄でユーザーを増やしている。沖縄八重山日報は、同社事業・財務最高責任者の森勇樹氏話を聞いた。
▪️you me mobileは利用者の基本料金が2人を招待すると6年間無料、3人招待すると一生無料というシステムです。既存のユーザーから招待されないと加入することはできません。このビジネスモデルを始めたきっかけは何でしょうか。
携帯電話の通信費は島から外に出ていきますが、通信費を安くすることで、島から出ていくお金が減り、経済の活性化につながります。通信費を安くする取り組みは総務省も進めていますが、我々は、いっそ無料にしてしまえとこのビジネスモデルを立ち上げました。
住民同士のコミュニティが強い石垣などでは、利用が顕著に広がっています。『安い電話会社』というより、本質はコミュニティ、人と人のつながりで結果的に基本料金無料の人が増え、可処分所得が増える。この取り組みを全国的に推し進めます。
この『招待制モバイル』というビジネスモデルは今月、特許庁から特許を取得しました。正々堂々と、さらに自信をもって加速させていきたい。
▪️相談センター石垣が初の直営店ですが、石垣島に直営店を設置した理由は何ですか。
人口比で見た利用者数は全国で沖縄が最も多く、東京を上回っています。さらに沖縄の利用者のうち3割が石垣島です。普及率から言うと日本一だと思います。
都市部は核家族化が進んでいますが、先ほども話したように石垣では住民のコミュニティが健在で、家族や住民同士でつながりやすく、招待の仕組みがうまくいっているのだと思います。
▪️携帯電話の基本料金を無料にしたいというモチベーションは、なぜ生まれたのでしょうか。
20年くらい前になりますが、京都で親の介護に困った54歳の息子が仕事を辞め、生活保護ももらえず、追い詰められた末、車いすの母親を殺害し、自殺を図った事件が起きました。
私はユーチューブの動画でこの事件を知り『お金がないために子が親を殺さないといけないのか』と胸に迫るものがありました。母子家庭のお母さんが頑張って子どもを養っていたが経済的に限界になり、一家心中する事件もありました。
私は愛知県出身で、かつてソフトバンクで勤務し、携帯電話の業務を担当していましたが、こういう悲惨な状況にある人たちを何とか救えないかと思った。ボランティアも考えたが、一人では限界があります。
通信事業の知識を生かし、携帯電話代を安く、さらにはゼロにすることで、経済的に悩んでいる人たちの力になれると思い立ちました。独立してyou me mobileを立ち上げ、今年で創業3年目です。3年以内に、全国で10万人のスマホを無料にする。社員にもその目標を伝えています。現在のユーザーは全国で5万人くらいに拡大しています。
単に基本料金を安くするだけなら利益を削ればいいが、無料にするにはどうすればいいか。基本料金を2人招待で6年間無料、3人招待で一生無料という招待制モバイルのビジネスモデルでは、2人のユーザーから発生する利益で1人の原価を払うことで成り立ちます。
2人のユーザーのうち、1人は無料になりますが、もう1人も格安料金なので、損をするわけではありません。むしろ今まで高い料金を払っていたのであれば得をすることになります。つまりyou me mobileには基本料金が無料の人と格安の人しか存在しません。
会社が儲かるための仕組みではなく、誰かが払う料金が誰かの無料につながるという仕組みです。誰もが得することをアピールしていきたい。