桃原氏寄付で財団設立へ 奨学金や読書支援事業
財団法人設立を発表する中山市長、桃原氏、﨑山教育長(左から)=4日午後、市役所
角川書店専務、産経新聞顧問などを歴任した桃原用昇氏(83)=東京在=が石垣市に寄付した約14億円の私財を活用し、市は一般財団法人を設立する方針を決めた。4日、桃原氏、中山義隆市長らが市役所で記者会見し、明らかにした。
市教育委員会の﨑山晃教育長は、財団法人の事業として①奨学金給付②石垣市の文化振興関連支援事業③石垣市(八重山圏域を含む)関係工芸・美術作品の収集・復元支援事業④子どもの読書活動支援事業⑤石垣市文化芸術関係表彰事業―などを想定していると報告した。
桃原氏は過去に1億円の日本国債、額面30万豪ドル、10万米ドルの外国債を市に寄付し、これを原資に桃原用昇奨学基金、桃原用昇高等学校奨学基金が設立されている。昨年、これに額面13億円の日本国債が加わった。
市は国債や外国債で年間約300万円の利払いを受けていたが、追加寄付を受け、利払い総額は年間約4300万円に増える。財団法人はこれらの利払いをまとめ、さまざまな事業に活用する。
市は6月議会に財団法人設立に向けた関連議案を上程する予定。設立するのは一般財団法人だが、将来的には公益財団法人への移行を目指す。
記者会見で桃原氏は「私が東京で頑張れたのは石垣に生まれたことと、本との出会い、人との出会いがあったから。奨学金を有効に活用して石垣からいろいろな人材が輩出されれば一番うれしい」と述べた。
中山市長は、桃原氏の基金を活用して石垣から島外へ進学する人が出てきたとして「桃原さんのように何十年もかけて大成功し、自分も石垣に寄贈するという形になれば、時代がしっかりつながっていくと思う」と期待した。