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「尖閣アカマチ」発送滞る 日中関係悪化で操業自粛 石垣市

2026/02/20

ふるさと納税のサイトに掲載されている「尖閣アカマチ」の画像(石垣市提供)

石垣市が「ふるさと納税」の返礼品として提供している、尖閣諸島周辺で獲れたアカマチの発送が2025年3月を最後に1年近く滞っていることが分かった。日中関係の悪化を受け、海上保安庁が漁業者に尖閣周辺海域での操業自粛を求めていることが影響しているとみられる。市は近く寄付者と連絡を取り、事情を説明する方針。

市は尖閣周辺海域で漁をする漁業者を支援するため、23年8月から「尖閣アカマチ」をふるさと納税の返礼品に加えた。

八重山漁協に依頼して尖閣周辺海域に出漁してもらい、同海域で獲れたアカマチを寄付者に発送している。数量は寄付額に応じ、3万円が1㌔、5万円が2㌔、10万円が5㌔。

市ふるさと創生課によると、最後に尖閣アカマチを発送したのは25年3月28日。その後も現在までに45件58㌔分の寄付があるが、漁業者が出漁しておらず、尖閣アカマチを発送できない状況が続いている。

八重山漁協によると、出漁時期は寄付がある程度の件数に達した段階で、天候を見極めて決めている。しかし昨年11月、高市早苗首相の国会答弁を巡って日中関係が緊迫化。12月には海保の職員が漁協を訪れ、口頭で尖閣周辺海域での操業自粛を要請したという。

伊良部幸吉専務理事は「アカマチの注文があるので尖閣に行かなくてはならないが、今の状況では厳しい。今後どうするかは市の回答待ち。日本の領海なので普通に操業できるよう、国には努力してほしい」と話した。

八重山漁協内の組織である一本釣り研究会と調整し、操業可能と判断すればいつでも出漁できる体制は整えているという。

市ふるさと創生課の前盛良太課長は「尖閣アカマチの発送時期はもともと示しておらず、天候や社会情勢の影響も受ける。漁協が危険と判断しているなら、市が『行け』と言うわけにはいかない」と指摘した。

寄付者に対しては、尖閣周辺での操業が再開されるまで尖閣アカマチの発送を待つか、代替案として尖閣周辺海域とは別に八重山周辺海域で獲れたアカマチを提供するか、選択を委ねる方向で調整するという。

市ふるさと創生課によると、尖閣アカマチの発送実績は23年度が166件で237㌔、24年度が72件で89㌔となっている。