Close
  1. 沖縄八重山日報
  2. 社会
  3. 一般
  4. 沖縄県民は「先住民族」 香港の親中団体、国連で発言

沖縄県民は「先住民族」 香港の親中団体、国連で発言

2026/03/31

記者会見する(左から)砂川竜一氏、座波一氏、仲村覚氏=30日午後、県庁

スイス・ジュネーブの国連欧州本部で18日に開かれた国連人権理事会で、香港の親中派政治団体メンバーが「沖縄県民は先住民族」という趣旨のスピーチをしていたことが分かった。同理事会に出席した一般社団法人日本沖縄政策研究フォーラム理事長の仲村覚氏が30日、県庁で開いた記者会見で明らかにした。

中国政府の代表は昨年、初めて国連で沖縄県民を先住民族と発言し、中国メディアは沖縄が日本の領土ではないかのようなプロパガンダも展開している。香港の団体の発言も、中国がこうした情報戦を強化していることのあらわれと言えそうだ。

国連は「沖縄県民は先住民族」とする勧告を繰り返し出しており、仲村氏、元県議の座波一氏は18日と16日の国連人権理事会で、勧告に反論するスピーチを行った。この際に偶然、香港の団体メンバーによるスピーチに遭遇したという。

香港の団体は「国際プロボノ法的サービス協会」で、仲村氏によると代表者は香港の親中派政治家である何君尭(か・くんぎょう)氏。

同団体メンバーのジュン・ホー氏は「植民地化と土地剥奪による継続的な影響に苦しむ人々や先住民族コミュニティを代表して発言する」と述べ、例として「外国の存在に軍事化を強いられる琉球諸島の先住民」を挙げた。

先住民族の自治に向けた交渉は植民地国家の監視下で行われ、かえって植民地国家の主権が強化されていると主張。「米国の管理下にある琉球諸島の窮状は、この継続的な問題の明らかな実例」と批判した。

スピーチ終了後、仲村氏らがホー氏に「なぜこのようなスピーチをしたのか」と聞くと、ホー氏は「オール沖縄に頼まれた」と答えたという。

記者会見で座波氏は「(沖縄県民を先住民族とする)勧告のことは耳にしていたが、実際に現場でこの問題が議論されているのを目の当たりにして大きな衝撃を受けた。この団体は『琉球の皆さんは米国の軍事戦略の犠牲になっている』と主張していた」と指摘。

また「基地問題は大きな課題だが、国連勧告は全く別の問題。基地問題と先住民族問題を一緒にするのは、非常に大きな過ちが出てくる」と懸念した。

中国政府の代表は昨年10月、国連で「沖縄県民は先住民族」との認識を初めて示し、中国メディアでは「沖縄は日本の侵略を受け併合された」という歴史認識に基づいた報道が相次いでいる。