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アドバイザーに抗議船関係者 県議会、県の対応審議 辺野古沖事故

2026/04/16

辺野古沖船転覆事故を受け、責任の所在や制度の不備について指摘が相次いだ総務企画委員会=15日、県議会第7委員会室

米軍普天間飛行場の移設先、名護市辺野古沖で同志社国際高校生を乗せて平和学習中の抗議船2隻が転覆し、生徒を含む2人が死亡した事故を受け、県議会総務企画委員会(西銘啓史郎委員長)は15日、県の対応について審議した。県が沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)に委託している教育旅行推進強化事業を巡り、アドバイザーの中に抗議船を運航するヘリ基地反対協議会の関係者が含まれていたことが明らかになった。

県はOCVBに委託して事業を実施しているが、アドバイザーの選定要項は県が定めている。担当者は「特定の団体の所属のみで判断するものではなく、求められている役割を果たせているかどうかが重要」と説明した。

委員からは中立性や安全面への影響を懸念する声が上がった。

事故を巡っては、第十一管区海上保安本部は、業務上過失致死傷などの疑いに加え、海上運送法違反も視野に捜査を進めている。沖縄総合事務局によると、抗議船は旅客運送に必要な「内航一般不定期航路事業」の登録をしていなかった可能性がある。

県は事故を受けた初動対応として発生直後に災害情報連絡室を設置し、関係機関との情報共有や現地への職員派遣を実施した。関係機関との連携確認や修学旅行関係者への注意喚起も行った。

今月に入り、文部科学省の通知を踏まえ、県内外の学校に対し校外活動の安全確保の徹底を求める文書も発出している。

委員会で県側は今回の平和学習について「学校と船長が直接やり取りして決定されたため、旅行会社が十分に関与できず、県としても把握できなかった」と説明した。

委員からは「把握できない仕組み自体が問題ではないか」などと、責任の所在の曖昧さを指摘する声が上がった。

また、抗議船を「平和学習で使用することの適否も争点となった。委員からは「危険性のある海域で子どもを乗せることが教育として適切なのか」「安全性が確保されれば運航再開を認めるのか」といった疑問の声が相次いだ。

県側は「教育内容は学校が判断するもの」としつつ、今回の事案については調査結果を踏まえ対応を検討する考えを示した。