【視点】存在感発揮する日本外交

 日本外交が存在感を発揮している。米国とイランの間で一触即発の危機が高まり、全世界が中東情勢を注視する中、安倍晋三首相がイランを訪問し、ロウハニ大統領、ハメネイ師と相次いで会談、緊張緩和を働き掛けた。首相とトランプ米政権との強い信頼関係が背景にあり、日米同盟の堅持に心を砕いてきた「安倍外交」ならではのダイナミックな動きだ。
 ロウハニ大統領は首相との共同記者会見で「私たちから戦争を始めることは絶対ない」と言明。首相のイラン訪問に謝意を示した。ハメネイ師は「核兵器を製造も、保有も、使用もしない。その意図もない」と説明。首相は「地域の平和と安定の確保に向けた大きな前進」と評価した。
 トランプ大統領は、イランとの戦争は望まないと発言している。米、イラン双方とも、安倍首相を通じて相手方の真意をうかがっている状況だ。首相のイラン訪問が実際の緊張緩和にどこまでつながるのか、現時点では不透明だが、世界の平和と安定に貢献するため、今、日本が外交力をフルに発揮している。
 日本は東に米国、西に中国という超大国に挟まれ、難しいかじ取りを強いられる地理的条件にある。米中両国とも日本を大きく上回る国力を持つため、日本一国では、どちらとも対峙できないのが悩ましい。
 民主党政権は、中国に軸足を置くかのような「東アジア共同体」を打ち出して米国の不信感を招いた。これに対し、安倍政権は米国との同盟強化を鮮明にした。米国の国力を背景に、国際社会の荒波に立ち向かっていく戦略である。トランプ大統領と「ウマが合う」とされる首相の個人的資質もあいまって、日米関係は良好で、日本外交は近年にない安定感を示している。

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