【視点】香港の弾圧 座視できるか

 トランプ米大統領は米中貿易協議に関連し「天安門のような暴力的事態になれば取り引きは困難になる。取り引きしないよう求める世論が(米国内で)高まるだろう」と指摘。中国がデモの武力鎮圧に乗り出せば、経済的圧力を強める考えを示した。自由主義陣営のリーダーとして当然の姿勢だ。
 一方で日本は表立った対中批判を控えている。中国とは大きな国力の差があり、米国と違い、一国では対峙できないという事情が影響しているのかも知れない。
 中国も対米関係が悪化する中、二正面作戦を避けるために対日接近を図っていると言われている。いわば両国の思惑が一致した形で「関係改善」が進んでいるわけだが、人権問題を棚上げにしたままでいいのか。
 沖縄も多数の中国人観光客を受け入れているためか、玉城デニー知事も含め、歴代知事から、中国の非民主性を問題視する発言がほとんど聞かれないのは残念だ。
 民主主義国家では、人権は国境や人種を超え、あらゆる人に生まれながら付与されているものと考えられている。人権問題への批判に「内政干渉」と反発する中国に屈してしまうのは、民主主義国家の自己否定にほかならない。
 香港の民主主義の危機に台湾が鋭く反応しているのは「明日は我が身」と考えているからだ。台湾が中国主導で統一され、香港のように民主主義が踏みにじられれば、強圧的な軍事独裁体制が沖縄の眼前まで迫ることになる。
 石垣島から200㌔足らずの尖閣諸島周辺海域では、既に中国公船などが活動を活発化させている。県民が香港の出来事を「対岸の火事」などと考えていれば、いずれ由々しい事態に発展しかねない。

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